子供が不登校になると、親、特にお母さんは、それまで持っていた「子供にはこうなってほしい」という価値観を手放し、多様な価値観を持つ必要が出てきます。

不登校が増えている背景について、不登校の子供は精神性が高いという傾向と、学校の現状から考えました。

不登校の子供に対して「努力が必要」という価値観と、「そのままでいい」という価値観の両方が必要です。

不登校の解決のために、親の心がカギになるのでしたら、親は心でどうやって、解決していけばいいのでしょうか。

不登校の解決のカギになる、親の心。親の心の状態がいかなるものかで、子供への影響が変わってきます。もし、心の状態が平静であれば、子供への働きかけもその状態を反映したものになります。

わが子が不登校になって、早く解決したいと願います。そのためのカギとなるのが、子供の心です。そこにどのような悩みや苦しみ、疑問があるのでしょうか。

不登校の経験は、辛く、苦しいものでありますが、それを通り越した時、自分の心が鍛えられて、それまでの自分とは違う自分になるという面もあります。

心を変えるには時間がかかります。不登校の状況は、子供の心の状態によって左右され、心の状態が変化することに伴って、不登校の状況が変化します。心がすぐに変化しないのですから、不登校の状況もまた、すぐには変化しません。

わが子が不登校の状況にあって、苦しんでいる姿を見たら、お母様の心も同じように苦しくなってしまうでしょう。でも、どこかでリフレッシュする時間をとってください。それは子供にもいい影響を与えます。

不登校直後、親も子供も混乱します。そのために親子がぶつかってしまうことがあります。親が、その状況で思ってしまうこととは逆のことを考えることで、その混乱を避け、子供との信頼関係が強くなります。

心こそが自分の本質です。その心の在り方によって人生が変わってきます。そのような大切な心を見つめる習慣は、非常に重要なものです。不登校のような状況を通り越すと、その習慣が身につきます。

不登校の状況にある子供は、人生の早い段階で「迷い」の状況にあります。出口が分からない状況です。その状況から脱出して出口に向かうために、子供と一緒に出口を探していく必要があります。

子供が不登校になると、その子供への心のケアが重要だということは理解されていますが、同時に親御さんの心のケアも重要だということは、あまり理解されていません。不登校の解決には、両方ともに重要です。

不登校の子供は様々な悩みを抱えていますが、その悩みは実体のあるものなのでしょうか。

不登校の子供には、心を輝かせるという「希望」を持っていただきたいと思います。

現代社会では、他人の自己肯定感を低くしようという傾向が強いです。そこで、感受性が高い不登校の子供たちには、現代社会を生き抜くために自己肯定感を守る力が必要です。

不登校の子供が、ゲームばかりしていたり、何もしないで過ごしていたりしても、それには意味があり、そういう時間は子供にとって必要な時間です。

不登校の子の多くが抱いている自己否定感ですが、それは「まだまだ自分には足りないところがある」という考え方に変えるべきではないでしょうか。

「どうして不登校のようなことが起きたのだろう」と、疑問に思っておられる方もおられるでしょう。全国１９万人にもなる不登校は、減らしていくべきだとは思います。ただ、起きてしまったことは起きてしまったこと、そこで得られるものもある、という逆転の発想も可能だと思うのです。

不登校の「安定期」は、数カ月から数年、続きます。その間、親御さんも子供さんも、不安になることがあると思います。 そうした中で、「希望」を持ち、「努力」し続けることが、長い「安定期」を耐えるコツだと思うのです。