不登校の子供へのコミュニケーションをどうすればいいか、と悩んでいる親御さんはおられるでしょう。ほとんどの親御さんは、わが子の不登校という状況は初めてでしょうし、さらにその状況にある子供たちは自らの心をあまり打ち明けません。そうしたこともあって、「わが子にどう接すればいいの?」と悩んでおられる親御さんは多いのではないでしょうか。
これから先、どうなるのかと不安になり、子育てが失敗したのだろうかと落ち込んでいる状況のところに、さらにその悩みが加わってしまうと、親御さんの心は非常に苦しい状態になってしまうでしょう。子供へのコミュニケーションをどうすればいいか、100%ではなくともいいので、ある程度つかんでおきたいところでしょう。
幸い、不登校についての研究がだいぶ進んでいますので、不登校の状況が解決するまでの段階がどのように変化していくのかが明らかになっています。「混乱期」→「安定期」→「転換期」→「回復期」というふうに変化していき、その段階ごとにふさわしい子供へのコミュニケーションが具体的になっています。つまり、子供へのコミュニケーションは、ある程度「パターン化」されているのです。
「わが子へのコミュニケーションをどうしたらいいか分からない」と悩んでおられるのでしたら、パターン化されたコミュニケーションを参考になさると、コミュニケーションに伴う苦労を減らせるかもしれません。「子供がこういう状態だから、こういう言葉をかけてあげればいい、接してあげればいい」というふうに分かりますので、少なくともどうコミュニケーションをとればいいかがつかめます。
ただ、パターン化されているといっても、それが100%、わが子に通用するわけではありません。不登校の子供たちは、一人として同じ子はいません。個性も、不登校になった理由も、学校での状況も、人間関係も、まったく同じということはありません。そのため、パターン化されているコミュニケーションがすべて、通用するということにはならないです。
そこで、わが子の個性等を考慮して、コミュニケーションを修正するということが、親御さんに求められます。もし、わが子が比較的元気な子であれば、少々強く背中を押すようなコミュニケーションをしてもいいでしょう。大人しい子であれば、コミュニケーションを穏やかな内容にしてもいいのかもしれません。
それが最も可能な立場にあるのが、親御さんです。わが子のことを一番よくご存知ですし、コミュニケーションへの子供の反応を直接、目の当たりにします。パターン化されたコミュニケーションを実行し、もし子供が拒否反応を示すのでしたら、そのコミュニケーションを修正していけばいいのです。
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