不登校の子供の中には、友達と自分を比較して、自分には友達のように、勉強やスポーツなど物事をうまくこなせず、落ち込んでしまっている子がいます。彼は、彼女は、あんなに物事をうまくこなせるのに、自分はうまくこなせない、どうしてなんだと落ち込んでしまいます。まだ若く、感性が豊かで、さほど失敗や挫折に直面していない子供たちにとっては、友達との能力の差は、大きなショックを受けるものであるかもしれません。
特に若い時は、スマートに何でもこなす方が、かっこよく見えるでしょう。才能にあふれているようにも見えて、うらやましく思うのも無理はありません。
ただ、人生のスタート時点の能力の差が、そのままずっと、後々の人生にまで続くわけではありません。若い時に才能にあふれた人が、そのまま幸福な人生、成功する人生を必ず歩めるわけではありません。逆に、若い時はそれほど才能がなくとも、その後の人生において、幸福な人生、成功する人生を歩んでいっている人はいくらでもいます。
それは、人生のスタート時点での能力よりも、その後の人生で努力して得た実力の方が、幸福や成功において大切だからです。スタート時点での能力だけで世の中を渡っていけるほど、甘くはないということです。スタート時点で能力がさほど高くなくとも、その後の人生の努力でいくらでも実力を高めることができるということです。
人生の比較的早い段階で能力が開花するスポーツや芸能・芸術関係でしたら、人生のスタート時点での能力はかなり重要でしょう。もちろん、能力だけではなく、その後の努力と、それによって身につけた実力は必要です。ただ、それ以外の分野においては、努力して得た実力の方が重要です。
そう考えますと、若い時に他人と比較して、「自分には能力がない」と嘆く必要はないということです。落ち込む必要はないということです。いくらでも努力できますし、それによって実力を高めることができます。
もしかしたら、能力がさほど高くないため、努力してもすぐに実力がつかないようなことが起こるかもしれません。ますます、落ち込むでしょう。しかし、コツコツと続けていったら、きちんと実力はつきます。自分でも気づかない間に、実力がついていきます。その結果、以前の自分と比較してずっと、たくさんのことをできるようになります。
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