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不登校カウンセリングブログその1087.不登校の子供に対してかける言葉。子供が抱えている悩みや苦しみを解消するための内容とは?

更新日:2022年10月22日


 不登校の状況を解決するための手段として、子供への積極的なコミュニケーションが中心となります。子供が疲れ果てていたり、深く傷ついていたりして、「誰とも話したくない」と思っている場合は、コミュニケーションは控えるべきです。それ以外の状況においては、コミュニケーションをとり、その中で子供の悩みや苦しみを小さくするような言葉をかけてあげるべきです。


 ただ、そのかける言葉の内容には注意が必要です。それは、子供の心の中に入っていかない、「表面的な言葉」では、子供の悩みや苦しみは小さくなっていかないからです。


 そのような「表面的な言葉」ではない、子供の悩みや苦しみを小さくしていく「感化力のある言葉」をかけるためには、子供の悩みや苦しみに対する共感が必要です。子供の悩みや苦しみは、成長し大人になった側からすれば、それほど取るに足らないもののように思えるかもしれません。そう思えるのは、思春期からさまざまな経験を重ね、知識を得て、考えて生きてきたからです。「取るに足らないことで悩んでいるな」と思って、子供の悩みや苦しみを見、言葉をかけても、そこに「共感」の思いがありません。


 例えば、「あなたが悩んでいること、大したことないよ」と、子供を励ますつもりで言葉をかけても、子供にとっては、「ああ、自分の悩みを理解してくれていないし、共感もしてくれていない」ということになります。そのような言葉は、心の中に入っていきません。


 共感の思いが込められた言葉であれば、それは子供も感じ取ります。特に不登校の状況にある子供は、他人の言動に込めれられた思いに敏感です。「自分の苦しんでいることに共感してくれている」ということが分かれば、心を開く可能性が出てくるでしょう。


 「共感」に加えて、「子供たちが抱えている悩みや苦しみを、どういう言葉で小さくして挙げられるのだろうか」と、深く考えたうえで言葉をかけるということも、子供の心に浸透する可能性を高めます。


 例えば、「一生懸命勉強しても、成績が上がらなかった。だから勉強なんてしたくないし、勉強するために学校に行きたいとも思わない」と考えている子供に対して、「勉強しておけば、いい学校に入れて、社会に出る時に有利になる」というような言葉をかけて、それで果たして、子供の心に入っていくでしょうか。そのような悩みが小さくなるでしょうか。そこはやはり、勉強することとはどういうことか、それが生きる上でどのように関わってくるのか、というような、本質的な内容を言葉に入れていかないと、子供の悩みを解消することはできないでしょう。そして、本質的な内容にするためには、子供の悩み・苦しみについて考え、「どういう言葉を伝えればいいだろうか」と深く考えるプロセスが必要です。


 子供だからといって、悩んでいることは大したことはないなどと考えるべきではありません。場合によっては、大人よりも深く物事を考えていることがあります。不登校の状況は、静かに物事を考えるのに適した環境でもあります。日々、忙しく働いている大人よりも、ある意味「哲学的」なのです。


 不登校の子供たちの悩みや苦しみを小さくしてあげたい、と願う場合、本当に人生哲学や人生観などを知り、考えを練り上げる必要があります。先ほどのように、勉強する目的や、生きる目的、人間関係の意味、社会に出ていく目的など、自分なりの考えを練り上げていくことが、私は必要だと実感しています。









 

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