不登校カウンセリングブログその1102.不登校の子供の、志の見つけ方。
- 不登校・引きこもりカウンセリング「エンゼルアカデミー」
- 2022年4月13日
- 読了時間: 4分
更新日:2022年10月22日

不登校の状況から脱出するためには、「自分はこういうことをしたい」「こういうことを実現したい」「こうなりたい」という「志」を持つことが重要となることを、これまでのブログでたびたび取り上げてきました。
その志の大切さは分かった、ではどうすれば不登校になっているわが子が、志を見つけられるのか、今は自己否定感を強く抱いていてそれどころではないのに、志なんて見つけられるのか、と思う親御さんもおられると思います。そこで今回は、不登校の子がどうやって志を見つけることができるのか、そばにいる親はどうサポートしていけばいいか、書いていきます。
まず、志を持つことの大切さと、今はどんなに自分自身を「ダメだ」と思っていても、志を持つことはでき、その実現に向かって努力していくことはできるということを、不登校になって自分はダメだと落ち込んでいる子供に伝えてあげてください。
不登校になっている子供は、「志」という言葉を聞くと、自分には志なんて持てない、そんな能力はない、というふうに反発するかもしれません。しかし、志はすべての人が持つことができます。もちろん、その志を100%叶えることができるかどうかは、正直なところ分かりません。志の内容によって、その子の努力や才能によって、そして運によって、どこまで志を実現できるかどうかは分かりません。ただ、その志の方向に人生は進んでいきます。それは間違いありません。
また、今の自分のことを、どんなに「ダメだ」と見なしていたとしても、それは志とは関係ありません。志は、未来に向かって進んでいく羅針盤であり、コンパスです。あるいは、原動力です。志を実現するための努力が、その子の実力となっていきます。今の状況は、志は関係がないのです。
そして、志が具体的になるのが早い子供と、遅い子供がいるということに注意してください。早くから、自分のやりたいことをつかんでいる場合は、志が具体的になるのが早くなります。そうでない場合は、遅くなります。遅いからダメだというわけではなく、いろいろと経験を積み重ね、自分のやりたいことをつかんでいかないと、志が具体的にならないことがあるからです。
具体的になるのが早い場合は、親が、その志に対して否定的な態度をとらないようにすることが大事です。「こうなってほしい」とわが子に対して願うことはあるでしょう。それは親の愛情なのですが、その願いを押し付けるようなことになり、子供の志を否定することになってしまってはマイナスです。子供の人生は子供のものなので、それが人に迷惑をかけるとか、善悪の価値基準から見て悪だと思えるようなことだとかでない限り、否定することはできませんし、親の価値観を押し付けることもできません。
この場合は、子供が志を具体的にするよう、親として支えることが、親にできることでしょう。志を具体的にするにはどういう道を進んでいけばいいか、そのためには何をしていけばいいか、いわば「大人の知恵」を貸してあげていくことになります。
問題は、志が具体的になるのが遅い場合です。この場合は、「自分にやりたいことなんてない」と、子供は主張するかもしれません。正直なところ、そうでしょう。不登校の状況で、暗闇の中にいるような感じがしている子もいます。そんな子が、「やりたいことの中に志がある」と言われても、反発するでしょう。
そういう場合は、これから生きていく中で、いろいろなことを学び、経験していきながら、「自分のやりたいことは何か、自分の志は何か」と自分の心の中で問う中で、やりたいことや志が見えてきて、具体的になっていくことを、子供に伝えてあげてください。これは実際にそうです。私の友人で、大学時代はなかなかやりたいことが見つからず、精神的に参っていた人間がいました。それでも、興味があることを探していくうちに、音楽関係に進み、それで生計を立てるようになりました。
このような場合、なかなか志が具体的にならない焦りを持つこともあるでしょう。それでも、あきらめずに探し続けていけば、必ず志を具体的にしていくことができます。
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