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不登校カウンセリングブログその1123.不登校直後から、親にきつい言葉を投げてくる子供の気持ち―親としてつらい時期です―

更新日:2022年10月22日

 

 わが子が不登校になってからしばらくの間、場合によっては、親に対してきつい言葉を投げかけてくることがあります。親としては、別に子供を責めたり、怒らせようとしたりしているわけではないのに、


「うるさい!」

「そんなことわかっている!」

「お母さんが悪いんだ!」


というような、暴言と言ってもいい内容の言葉を投げかけてくることがあります。


 親にしてみたら、「どうしてそういう言葉を投げかけてくるの?」と、わけが分からないでしょう。子供のことを心の底から心配し、不登校の状況から脱出することを願い、子供にさまざまなコミュニケーションをとっているのに、それを暴言という形で拒否されるのは、非常に辛いことです。


 不登校の子供がいるお母様のツイッターやブログを拝見していると、子供からのきつい言葉で傷ついている方が多いと感じています。やはり、不登校になってからしばらくの間、そういうふうになってしまう子供が多いのでしょう。このような子供からのきつい言葉に対して、親はどう接したらいいのでしょうか。


 まず、暴言が暴力にならないよう、ご注意ください。ささいなものであっても、暴力は絶対に受け入れないことを、子供に伝えてください。暴力を受けて我慢するべきではありません。暴力のレベルになると、ケガにもつながりますし、ひどくなれば警察を介入させなくてはならなくなります。また、暴力になってしまったら、親にとっては子供へのコミュニケーションが非常に困難になります。暴力は絶対に受け入れないことを、早い段階で子供に伝えてください。


 子供が暴言を吐く場合、その心の中に、親に対して言いたいけど言えなかったことがあって、それが不登校をきっかけにして噴き出してきたということがあります。不登校の中で苦しみ、「子育てに何か問題があったからでは」と落ち込んでいる親御さんが、こうしたことを読むと、よけいに落ち込んでしまうことがあるので、ここは落ち着いて読んでください。思春期になると子供の自我が本格的に目覚めてきて、親の影響下から出ていこうとします。その時、親に対して言いたいことを言うようになるのは、普通のことです。


 不登校の子供の場合は、不登校という状況と相まって、それが激しく出てしまうこともありますから、あまり落ち込まないように注意しつつ、「何か、言いたいことがあったのだろうか」と、これまでのことを思い返してみてください。そして、思い当たることがあったのでしたら、それをこれからの子育てに取り入れてみてください。例えば、A高校への進学を勧めていたけれど、どうも子供はB高校への進学を望んでいたようだった、ということでしたら、B高校への進学の方を重視していく、と言うような感じです。


 そのようなこと、すなわち、子供の心の中に、親に対して言いたいけど言えなかったことがないような場合、暴言を吐くのは、不登校をきっかけにして苦しい思いや将来への不安が心の中で渦巻いていて、それをぶつける相手がいないたため、身近にいる親にぶつけているのです。一種の甘えです。親への憎しみや怒りで暴言をぶつけているわけではないのです。


 これは時間が経過するのを待つのが基本になります。正直なところ、この対応は親御さんに とって辛いでしょう。子供の心の中には、さまざまな苦しい思いや、将来への不安が渦巻いていて、それはある程度、時間がたたないと薄れていきません。親としてあれこれ助言しても、「うるさい!」というような反応が返ってくる時期であり、別に対応が悪いわけではなくとも、そういう反応になることはおさえておいてください。


 そうは言いつつも、ただ待つだけでは辛いです。そこで、子供が何を苦しんでいるのか、よく見てあげてください。あまり口外しないと思いますが、よく見ているうちに、何となく「こういうことで苦しんでいるんだ」ということが伝わってきます。


 それが分かってきたら、今度は、どういうことを伝えれば苦しみが小さくなっていくか、お考えください。考え付いたことを一言、二言伝えたとしても、簡単には苦しみは小さくならないでしょう。「うるさい!」という暴言が返ってくることもあるでしょう。それでも考え続け、言葉をかけ続けるほかありません。


 そうして時間がたてば、子供の心は必ずおさまってきます。そして、暴言の回数も減っていくはずです。






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