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不登校カウンセリングブログその1125.不登校の解決はやはり、子供自身とそばにいる親御さんが中心となります。 

更新日:2022年10月22日

 

 あるお母様がツイッターで、「カウンセラーなどの第三者に、不登校のことを相談してもやはり他人事であり、自分たちが解決していかなければならない」とツイートしておられました。これは残念ながら、その通りです。私も、不登校カウンセラーの端くれであり、ご相談を受ける場合は全力でさせていただいていますが、それでも自分のできることは限定的であることを実感しています。不登校の解決はやはり、子供自身とそばにいる親御さんが中心なのです。


 いじめなどの外部要因で不登校になっているケースを除くと、不登校の解決とは、子供の心の状態がいい方向に変わることです。そもそも不登校とは、何らかのきっかけによって子供の心の状態が「もうこれ以上、学校に行きたくない」、あるいは「行きたいけれど行けない」となっていることです。たびたびブログで書いてきましたが、子供の心の中に、


・自分はダメだ

・自分の将来には希望がない

・勉強するのはいやだ

・たくさんの人の中にいるのは疲れる

・勉強する意味が分からない

・学校に行く目的が分からない

・理由が分からないが不安だ


等の思いが生じています。その思いがあるために、子供が学校に行こうという意思を無くしてしまっているのです。


 その思いを消していくには、子供自身の意思が必要です。


「自分はダメだ」という思いであれば、「自分はダメではない」という思い

「自分の将来には希望がない」という思いであれば、「自分の将来には希望がある」という思い

「勉強するのはいやだ」という思いであれば、「勉強は面白い面があるし、生きる上で役に立つ」という思い


などのように、不登校の状況にいさせている思いを、積極的な思いに変えていく必要があり、それは子供自身でなければできません。


 人の心は、他人が変えることはできません。心を変えるのは、あくまでその心の持ち主自身です。子供の心を変えるのは、やはり子供自身です。第三者は、変えるための手助けはできますが、主体となるのはやはり子供自身です。そこに、不登校の解決の難しさがあります。


 そして、その子供の心に影響を最も与える存在が、親御さんです。そばにいて、ずっと育ててきて、一日の内のかなりの時間を、子供と一緒に過ごす親御さんの影響力は大きいです。子供の心を変えるのは、あくまでも子供自身ではあるのですが、やはり外からの影響はあります。その影響が最も大きいのが、そばにいる親御さんです。親御さんの、子供に対する言動や日常の過ごし方、子供に見せる姿は、やはり子供に大きな影響を与えます。


 子供が心の中に抱えている、さまざまな思いを理解し、共感し、その上でどういう言葉をかけてあげれば、そうした思いが小さくなり、希望や自信をいだいていけるようになるかを考え続けて、そのような言葉をコミュニケーションの中で伝えていくことで、子供の心に影響を与えることができます。


 では、子供と親御さん以外の存在、例えば「不登校の親の会」や不登校カウンセラー、相談機関などは意味はないのか、不登校の解決にどういう役割があるのか、ということですが、意味もありますし、一定の役割はあります。


 まず、それらを活用する場合、「何のために活用するのか」ということを明確にする必要があります。不登校の状況の中で苦しい思いを抱えているので、その思いを表に出すためなのか、不登校についての知識や情報を集めるためなのか、解決のための具体的なアドバイスを受けるためか、そういう主体的な姿勢が親御さんには必要です。これがないと、第三者に相談してみたものの、思ったような成果が得られないということが起こります。


 第三者に相談する目的を明確にしたうえで、そうしたところに相談することで、そうした第三者の意味も出てきますし、役割も明確になります。正直なところ、相談する相手によって当たり外れはありますが、まったく意味がないということではありません。「解決していこう」という意思を持っておられる親御さんの、十分なサポートになるはずです。






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