わが子が不登校になった直後の親御さんは、そういう状態になっているのではないでしょうか。「このまま不登校の状況が続き、いずれ引きこもりになるのでは」「もう、学校に戻れないのでは」というような考えが、頭の中をグルグルとかけめぐり、答えは出てきませんので、そういう状態で苦しい思いをされているかもしれません。
お気持ちは分かります。不登校の親御さんのツイッターを拝見していると、不登校直後の親御さんの書き込みから、そういう悩みの状態がうかがわれます。大事なわが子のことゆえに、悩みが頭から離れなくなってしまうのはわかります。
悩みに対しては、すぐに答えは出せません。すぐに答えが出てこない事柄だからこそ、悩みという状態になるのです。すぐに答えが出ず、これから先どうなるか分からない事柄については、人は悩みやすくなります。不登校の状況などは、まさにそうです。不登校の状況は、すぐには変わりません。その状況が解決するまで、数カ月、場合によっては何年もかかります。そして、これから先どうなるか、分からないことです。とても、悩みになりやすい状況です。
こういう事柄の場合は、悩みがちな自分の心をコントロールし、今の自分にできることをやっていき、先のことをあまり考えない方がいいのです。いくら考えても、答えは出てこないのですから、「今の環境の中で、自分にできることをやっていこう」と考えた方が、建設的です。
それでも、つい悩みに心がとらわれてしまうことがあります。そういう場合は、考えることを極力やめてしまって、悩みをできるだけ、心の中から追い出す方がいいのかもしれません。不登校直後は、事の大きさにどうしても心が乱れてしまいます。そのような時に考えても、悩みにしかならないこともあります。
考えることをやめ、とりあえず、今すぐにやらなければならないことだけをやります。あとは、時間が解決してくれる部分もあります。時間がたてば、心は、不登校の状況に慣れます。直後は、心が千々に乱れる事柄だったのですが、時間がたつと慣れてしまって、不登校という事実に変わりはないのですが、あまり動揺しなくなるのです。心に忍耐力がついたことになります。
そうなった時に、将来のことなどを考えていけば、悩みになりません。自分と子供が何をすればいいか、落ち着いて考えることができます。建設的な思考になるのです。そういう時に思考は、最もいい選択肢を探り当ててくれます。悩んでいる時に考えて出した選択肢は、間違いである可能性が高くなりますが、落ち着いている時に考えて出した選択肢は、正解である可能性が高くなるのです。
どうしても悩んでしまう状態でしたら、あえて考えるのをしばらくやめてしまうのも、一つの方法だと思います。
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