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不登校カウンセリングブログその1147.不登校直後の子供には、今後のことなどは聞かず、親御さんはできるだけ早くご自身の気持ちを切り替えて、不登校の状況を受け入れてあげてください。

更新日:2022年10月22日


 わが子が不登校になった直後、親御さんの心の中は疑問符「?」でいっぱいでしょう。どうして不登校になったのか、これからどうするのか、いつ学校に戻るのか等、子供に聞きたいことがたくさんで、混乱しておられると思います。

 特に、「これからどうするの」と今後のことを聞きたい親御さんは多いと思います。大切なわが子のことですから、将来のことを案じるのは当然のことです。


 しかし、この時期の子供には、そのような質問に答えられるだけの心の余裕はないでしょう。「これからどうするの」か、子供自身でも分からないのです。不登校の状況に身を置き、とりあえずホッとしていたり、あるいは落ち込んでいたりしています。そんな心の状態のところに、「これからどうするの」と聞かれても、答えようがないのです。


 それだけではなく、そういう質問は心を傷つける可能性があります。まだこの時期の子供は、将来のことを考えるだけの余裕がないだけでなく、「自分はダメだ」という自己否定感も強いです。将来への希望も抱くことは難しいです。将来のことを聞いたとしても、答えは返ってこないだけではなく、詰問されたと感じて、傷ついてしまうこともあります。


 「これからどうするの」と聞いてしまうのは、親御さんがまだ、わが子の不登校という状況を、受け入れられていないからではないでしょうか。不登校の状況を受け入れられていないために、早くこの状況から抜け出してほしいという思いになって、今後のことを聞いてしまう面もあるのでしょう。


 不登校のことをある程度、調べたり、アドバイスを受けたりした親御さんは、「できるだけ早く、不登校の状況を受け入れる」ことが必要だと理解していると思います。不登校の状況を受け入れることが、不登校の状況を変えていく、出発点のようなものだからです。


 「不登校を受け入れる」ということは、「不登校になったのには、きっと何か理由があるはずだ」と理解することであり、「すぐにはこの不登校の状況から脱出することはできないので、そうなるまでの間、やれることをやりながら待とう」と決意することです。


 うちの子は決して、サボったり怠けたりしたいわけではなく、やむにやまれず不登校になったのであり、不登校になったのは何か理由があると親御さんが考えてくれると、子供にはそれが伝わります。そういうふうに考えてくれていると、子供は安心できます。また、「不登校の状況から脱出するまでには時間がかかる」と親御さんが考えてくれれば、その状況から早く出ていかせようと急かすこともなくなります。


 多くの不登校の子供にとって、自分が不登校になることには理由があります。子供はあまり、そうしたことを話さない傾向があるので、どうして不登校になるのか、周囲の人には分からないことが多いですが、そうなるだけの理由があります。


 きちんとした理由がある不登校の状況を、親が受け入れない場合、子供に、「自分の不登校という選択は、親にとっては間違ったものなんだ」と考えさせてしまいます。その結果、不登校になってただでさえ自己否定感が強くなっているのに、その自己否定感はさらに強くなってしまいます。


 また、不登校の状況の中で、落ち着いて心身を休めたいのに、そばにいる家族から受け入れてもらっていない状態では、休めることができません。不登校の状況を変えていくには、まず子供が、疲れている心身を休めることから始めていく必要があります。


 「不登校を受け入れること」は、最初は難しいことかもしれません。特に、不登校になった理由を子供が話していない場合、さらに難しくなるでしょう。しかし、その難しさを乗り越えることが、不登校への対応の第一歩です。





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