UA-139114584-1
top of page

不登校カウンセリングブログその1157.感受性の高い不登校の子供は、人間関係にどのように苦しんでいるのでしょうか。

更新日:2022年10月22日


 感受性が高い不登校の子供が悩んでいることは、人間関係でしょう。人間関係の悩みにもいろいろあります。その悩みを詳しく知ることは、子供の心の状態を上向きにするために必要なことです。今回はその悩みについて、詳しく書いていきたいと思います。


 人間関係の悩みは、さらに詳しく次のようになります。


 1.自分がどう思われているか気になって仕方がない

 2.周囲の人間に合わせようとして、自分がなくなってしまう気がする

 3.ガサガサした人間関係に神経が疲れてしまう

 4.自分への他人からの言動で傷ついてしまう

 

1.自分がどう思われているか気になって仕方がない

 これは、大人になってからも見られる悩みですが、思春期に特に見られることです。この「自分がどう思われているか気になる」という傾向は、誰もが持っています。そういう傾向があるからこそ、「他人から良く思われたい」と思いますし、その思いが自分を高めたいという、向上の原理になります。

 ただ、思春期は、自我を本格的に確立していく段階であり、他人と比較して自分を確認し、自分という存在を認識していく段階です。それゆえに、「自分がどう思われているか」ということを意識する段階です。感受性の高い子供は、それが強くなってしまうのです。


 他人はさほど自分のことを意識しているわけではないのに、他人が自分のことを意識し、自分のことを何か言っているような気がしてしまう、他人の目が異常に気になってしまうという精神状態になり、だんだんと人前に出るのが苦痛になってきて、学校に行くことに疲労してしまって、それが蓄積されると不登校になることがあるのです。


2 周囲の人間に合わせようとして、自分がなくなってしまう気がする

 これは特に、思春期の女の子にあることでしょう。思春期は、家庭から離れていく段階です。その段階では、友達との関係が重要になってきます。友達との関係を強く意識し、もしそこで孤立しようなら、世界のどこにもつながりがなくなったような気持ちがする段階です。

 そのため、特に感受性が高い子は、周囲の人間に合わせようとしてしまうのです。これは大人になってもある程度、持っている傾向です。それがいわゆる「協調性」です。しかし、感受性が高い子が、思春期にさしかかると、その傾向が非常に強くなってしまって、周囲の人間に過剰に合わせようとしてしまうのです。

 その結果、自分というものがなくなってしまう気がするのです。本当の気持ちや考えを隠してしまって、他人に合わせてしまい、自分がなくなることにだんだん嫌気がさしていきます。それがある量にたまると、学校に行けなくなるほどの感情を生んでしまうのです。


3 ガサガサした人間関係に疲れてしまう

 これは、自分に直接、言葉や行動を向けられるわけではなく、友達同士の言動や、先生がクラスメートに発する言動によって疲れる、ということです。

 感受性の高い子は、自分ではなく他人に向けられた言動に対しても意識します。荒々しい言葉や言動が、自分に向けられたものでなくとも、それが心に突き刺さってしまうことがあるのです。

 そうなると、その子の人間関係に特に問題はなくとも、クラスに行きたくないという気持ちが蓄積されていきます。それがやがて、「学校にもう行きたくない」という気持ちとなり、不登校になることがあるのです。


4 自分への他人からの言動で傷ついてしまう

 これは、いじめなどのように、明らかに「人を傷つけよう」という目的の言動ではなく、相手は普通に会話しているつもりではあるけれども、受ける側の子供の感受性が高く、その言動で傷ついてしまう場合です。相手の言動に悪意がないのに、受け手の側の感受性が高いため、その言動がすごく心に突き刺さってしまって傷つき、やがて人と接するのが嫌になってしまうというケースです。


 人間関係に苦しんでいる不登校の子供には、どういうふうに苦しいのか、疲れてしまうのか、詳しく確認しておくことで、ではどういうことを伝えれば、その苦しみが小さくなっていくのかという方向をつかみやすくなります。





 

  


 


 

閲覧数:37回0件のコメント

Comments


bottom of page