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不登校カウンセリングブログその1158.試験で名前を書き忘れた子供には、ある共通のことがありました―不登校の子供に「呪い」をかけないために―

更新日:2022年10月22日


 

 不登校について調べていく中で、時々、気分転換をしたくなります。そんな時は、youtubeで動画を見ます。私のお気に入りは、オカルト系の動画です。その中の一つに、占いで有名な島田秀平氏の「お怪談巡り」という動画があります。そこでは怖い話や心霊写真の紹介が行われ、面白いので私は定期的にチェックしてします。


 島田秀平氏が単独で出るだけではなく、オカルト系の芸人を呼んできてコラボすることもあります。その一人に、「真実を語る黒子」氏がいます。その名前の通り、黒子の恰好をした芸人さんで、素顔はまったくわかりません。声も、ボイスチェンジャーで変化させているようで、正体不明の芸人さんです。


 「真実を語る黒子」氏は、民俗学や呪いが専門分野であり、それらについての知識は膨大です。「真実を語る黒子」氏も、自身の動画を作成しており、その動画も見ては、いろいろと勉強させてもらっています。


 さて、島田秀平氏と「真実を語る黒子」氏とのコラボで、試験で名前を書き忘れる子についてのことがテーマとなりました。試験で名前を書き忘れたら、絶対に零点です。それまでやってきたことがすべて無駄になる行為です。試験を受ける人なら、このことは何としても避けたいことです。が、必ず名前を書き忘れる子が出てきます。


 どうして名前を書き忘れる子がいるのだろうか。


 そこに興味を持った、ある大学教授が、試験官に協力してもらって、名前を書き忘れる子供に対して調査することにしました。試験が終了した直後、すぐに解答用紙をチェックして、名前を書き忘れた子供を探し出します。そして、その子供に、「名前を書き入れて採点するようにするから、いろいろと調査に協力してほしい」と頼みます。そのままでは零点ですので、子供はもちろん、進んで協力しました。


 そのような方法で調査をすると、名前を書き忘れた子供には、ある特徴があったのです。


 名前を書き忘れて試験が終わった子供に対して、「名前を書き忘れているよ」と声をかけると、普通は、「えぇっ!嘘でしょう!」というような、驚きの声を上げると思います。しかし、名前を書き忘れた子は、


 「ああ、やっぱりですか」


ということを異口同音に話すのだそうです。


 そう話す子供に詳しく調査すると、試験に臨む時に、親から、


「あなたはこれまで頑張ってきたし、いい成績も出してきている。でも、不注意なところがあるから、名前を書き忘れたりしないようにしてね」


と言われていたことが分かりました。


 名前を書き忘れないでね。


 この言葉が、かえって子供をしばってしまって、実際に名前を書き忘れる事態を引き起こしているのです。島田秀平氏と「真実を語る黒子」氏のコラボ動画では、それが「呪い」になっているという解説でした。


 島田秀平氏は、それと同じパターンとして、お笑いの賞であるM1に出場するライバルを妨害しようとするなら、そのライバルに、「緊張しないようにしろよ」と言葉をかけるのがいい、と話していました。そういう言葉をかけると、それまで緊張することをまったく意識していなかったライバルが、途端に緊張してしまって、舞台でしくじる可能性が高くなるということなのです。


 これは悪意によるものですが、「名前を書き忘れないでね」という言葉は、親の愛情や心配に基づいてのものです。子供に、名前を書き忘れるように仕向けているわけではありません。それでも、その言葉が子供に「名前を書き忘れる」ことを意識させてしまい、「名前を書き忘れた」現実を創り出してしまうのです。


 これはまさに、私が時々、ブログで取り上げている、「心の創造力」です。「名前を書き忘れないでね」という言葉をかけた親は、名前を書き忘れることを心の中にイメージしてしまって、それを言葉にのせてしまったのでしょう。その言葉を聞いた子供は、そのイメージを受け取ってしまって、実際に名前を書き忘れるということをしてしまったのです。


 さて、わが子が不登校になっている親御さんにとって不安なことは、わが子がニートになったり、引きこもりになったりすることでしょう。その不安のあまり、「ニートにならないでね」「ひきこもりにならないでね」という言葉をかけていないでしょうか。場合によっては、そのような言葉は「呪いの言葉」となる可能性があります。


 そのような呪いの言葉をかけないようにするには、否定的な言葉ではなく、肯定的、あるいは積極的な言葉をかけるよう努めることです。先の例では、「名前を書き忘れないでね」ではなく、「名前を先にしっかり書くのよ」という言葉をかけるべきです。不登校の子供の場合は、不登校の状況から脱出して、社会でしっかり活動していることをイメージして、「社会に出て、しっかり活動するのよ」とか「幸福になるのよ」という言葉をかけてあげるべきでしょう。


 結局、否定的なイメージをひっくり返さないまま、そうならないようにと願って言葉をかけると、言葉に否定的なイメージがこめられてしまって、「呪いの言葉」になりかねないということです。そうではなく、否定的なイメージをひっくり返して、肯定的なイメージを心に描き、それを言葉に乗せるのがいいのでしょう。








 



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