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不登校カウンセリングブログその1178.希望を見出せない不登校の子供に、希望を伝えるには?

更新日:2022年10月21日


 不登校の中には、もちろん、「不登校」という形にはなっていても、家で勉強するなど既に実質的には不登校の状況から脱出していて、将来に希望を抱いている子もいるでしょう。ただ、そういう子はあまり多くはなく、やはり将来に希望を見出せていない子供の方が多いと思います。そういう子供に、希望を与えるにはどうすればいいのでしょうか?


 先に結論を言いますと、不登校の子供に、希望を与えたいと願っている人が、希望を持っていなければなりません。その役割を担うのは、大部分の場合親御さんになると思いますが、親御さんが希望を持っていなければなりません。子供の将来についても、不登校の中にあるご自身の状況についても、です。希望を持っていない親御さんが、希望を失っている子供たちに、希望を伝えることはできません。希望を他人に与えることができるのは、希望を持っている人だけです。


 不登校の状況にあり、そこで苦しんでいる子供を見ていて、そしてこれからこの子の将来はどうなるのだろうかと不安になる中で、希望を持つことは難しいことでしょう。また、子育てを一生懸命にしたけれども、子供が不登校になったと、親として落ち込んでいる中で、希望を持つことも難しいでしょう。


 つまり、これらの気持ちや感情から脱出して、子供に対して、そして親としての自分自身に対して、希望を持てるように見方や考え方を変えていく必要があるのです。


 まず、現在目の前にある苦しみや悩みの状況を、どのようにとらえるのか、というところに、見方や考え方を変えるカギがあります。苦しみや悩みの状況に直面し、それをどうとらえるかで、その状況をこれからの幸福の種にできるか、それともさらに落ち込んでいってしまうかが決まるように思います。簡単に言えば、肯定的な考え方の持ち主と、否定的な考え方の持ち主によって、直面した苦しい状況をその後、どのように変えていくかが決まってくるということです。


 もう少し具体的に書いてみます。


 経済的に成功した人の多くに、共通することがあるそうです。それは、そういう人は、経済的に成功する前、借金で苦しむ経験をする、ということだそうです。億万長者になる前に、経済的な逆境に陥ってしまうということです。


 その逆境を「ああ、もうだめだ」という考え方、否定的な考え方になってしまったら、もうそこから這い上がることはできません。そこで成功できる人は、その逆境を嘆き続けるのでもなく、悲しみ続けるのでもなく、「この状況から這い上がることはできないだろうか」と、肯定的に考えます。


 自分にとって、悩む状況になった、逆境になったということに対して、「自分を不幸にするためだ」というふうに、否定的になるのではなく、「この状況の中に、これからの成功の種、幸福の種を見出すことはできないだろうか」と肯定的に考えるのです。それが、成功していく人に共通することです。


 不登校の状況にいて、悩み、苦しんでいる子供の中に、どのような希望を見出せるでしょうか。「この子は今、不登校で苦しんでいる。その苦しさから、暴言も吐くこともある。それでも、この子の将来には希望がある。」と考えることができれば、それが希望を持っていることになるのでしょう。


 同時に、親としての自分自身に対して、「一生懸命に子供を育てた。その結果、不登校になった。しかし、この不登校の状況の中で、何かを学び取り、経験して、親としてさらなる成長ができる」と考えることができれば、やはりそれは希望を持っているということになります。


 その具体的な内容については、子供によって、親によって、そして親子関係によってさまざまでしょう。ただ、悲観的になりそうな状況で、希望を見出そう、希望を持とうとする考え方こそが、大切なのではないかと思うのです。


 不登校直後から、不登校になってしばらくの間は、親御さんの心も揺れ動きます。それを止めるのは、なかなか大変だと思います。しかし、時間がたてば、少しずつ心も穏やかになっていくでしょう。その時に、希望を見出せないか、希望を持てないかと考えていくことで、子供に希望を伝えることが可能になっていくのでしょう。







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