不登校カウンセリングブログその1221.わが子が不登校。ご自身を責めるのはちょっと待ってください。
- 不登校・引きこもりカウンセリング「エンゼルアカデミー」
- 2022年9月1日
- 読了時間: 3分
更新日:2022年10月21日

わが子が「もう学校に行きたくない」と言い出した時、その言葉を聞いた親御さんは大きなショックを受けておられるでしょう。こういう時どうしても、親御さんの多くが、ご自身を責めてしまいます。自分の子育てが悪いから、わが子が不登校になったのだと考えてしまいます。
しかし、そのようにご自身を責めるのはちょっと待ってください。不登校=子育てが悪かった、という単純な図式ではないのです。
不登校になったのは、子供に忍耐力がないからだ、子供に甘え癖がついているからだ、サボり癖がついたからだ、人間関係をうまくやっていく能力がないからだ、そしてそれは、子育てに問題があるからだ、という見解があります。そもそも、子供に忍耐力がない、甘え癖がある、サボり癖がある、人間関係をうまくやっていく能力がない等の、子供に問題があるという見方がおかしいのです。
私は、不登校の状況にある子供のすべてを知っているわけではありません。限られた範囲でしか知らないのですが、何か問題があるようには思えないのです。真面目で一生懸命であったり、他人のことを思いやったりするような子供が多いと感じます。不登校に携わっている他の方も、同じような印象を受けているようで、時々そのことを話し合うことがあります。
不登校の状況にある子供に、そのような傾向があるということは、子育てに問題があるという一般的な見解は、必ずしも当てはまらないのではないでしょうか。もちろん、そういう場合もあるのかもしれません。ただ、割合としては少ないのではないかと推測します。
子育てに問題がないとしたら、じゃあなぜ不登校になる子供がたくさんいるのか、という疑問がわいてきますが、私は学校や、さらにそれを取り巻く社会に問題があると考えています。
学校ではもう、道徳などを教えることがなくなりました。何が善で何が悪であるか、他人と接する時はどういうことをしてはいけないか等のことについて、教えることは無くなって久しい状況です。そのような状況で子供たちは育っているため、他人への言動から思いやりや優しさがなくなり、他人の自己肯定感を押し下げるような言動が増えてきているのではないでしょうか。
不登校になる子供には、感受性が高いという傾向があります。そういう子供が、そのような言動の多い学校で通っていると、本人も気づかないうちに疲れてしまって、学校に行くことが嫌になるのでしょう。その子自身に直接、何かを言われなくとも、そういう言動が飛び交っている空間にいるだけで疲れてしまって、不登校になるのではないでしょうか。
このように考えますと、わが子が不登校になったからといって、「自分の子育てが間違っていた」とご自身を責めるのは、問題点を正確につかめなくなってしまい、また落ち込む必要が全くないのに落ち込んでしまって、いいことはありません。ですので、ご自身を責めるのはちょっと待っていただきたいのです。
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