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不登校カウンセリングブログその1230.不登校の子供とのコミュニケーションの中心は「雑談」です。

更新日:2022年10月17日



 不登校の子供を持つ親御さんとしては、子供に早く元気になってもらいたいと願うでしょう。そこで、子供が悩んでいることや苦しんでいることに対して、それらを軽くするための言葉を一生懸命伝えようとします。あるいは自己否定感を無くしてもらいたいと、積極的にほめます。そうしたことは、決して間違いではないと思います。実際、こうした言葉を親から伝えられて、元気になったと話す、元不登校の子供は多いです。


 しかし、このようなコミュニケーションにおいて、注意すべきことはあります。それは、子供が反発したり、落ち込んだりする可能性もある、ということです。


 例えば、子供が勉強する目的が分からないため、学校に行く気になれずに不登校になっている場合、子供に勉強する目的を伝えます。勉強する目的を理解してもらえれば、不登校の状況が解決する可能性が出てきます。


 ただ、何度も勉強する目的を伝えてしまうと、聞いている子供の側にすると、「いい加減にしてほしい」ということになるでしょう。そう感じると、親の言うことに反発し、伝えたかったことを伝えられない、ということになりかねません。


 「ほめる」ということも、要注意です。不登校の状況にある子供は、自己否定感を強く持っていることが多いので、「ほめる」ことは有効なコミュニケーションではあります。


 しかし、「ほめられて、かえって落ち込んだ」ということもあるのです。子供をほめようという意識が強くて、とにかく些細なことをほめようとすると、子供は「そこしかほめるところはないのか。他の部分はダメなのだ」と感じてしまって、落ち込むということがあるのです。


 不登校の状況を変え、解決へと導くための、子供とのコミュニケーションは有効です。ただ、「解決しよう」ということがコミュニケーションの前面に出てくると、そこに子供が違和感を感じてしまうのです。その結果、反発したり落ち込んだりすることがあるのです。


 親御さんに、子供へのコミュニケーションについてアドバイスする時、私は、「雑談」を中心にしていただくようお願いしています。雑談には、それで何かをしようという目的がありません。それが子供にとっていい場合もあるのです。


 少しずつ元気になり、他人と話すことを拒否しなくなった子供たちは、誰かとコミュニケーションすることを望んでいます。そのコミュニケーションは、他愛のないことでいいのです。その方が、子供も気楽に話すことができます。


 「雑談」を中心としつつ、伝えたいことやほめるべきことは時折伝える、というバランスが、不登校の子供とのコミュニケーションにおいては適当なのでしょう。






 

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