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不登校カウンセリングブログその1233.不登校の状況とは、子供たちが人生に迷っている状況でもあります。迷っているのですから、出口を一緒に探すことが必要です。

更新日:2022年10月17日


 不登校の状況ということは、おそらくその子にとって、人生最初の迷いの状況だと思うのです。「迷いの状況」とは、今の状況において、何をしていいか分からず、どの方向に進んでいったらいいか分からないということです。


 学校に行けないこと自体に対して、「自分は学校に行けない。行かなくてはならないのは分かっている、でも行けない。これからどうしたらいいのだろうか」を悩んでいる子供がいます。このままではまずい、人生の先がない、でもどうしていいか分からないと、自分が進むべき方向が分からず、したがって出口も見えないのです。


 人間関係でいやなことがあって不登校になっている子供がいます。そういう場合、友達関係を重視する思春期ですから、友達と触れ合いたい、一緒にいたいという思いは抱いています。その一方で、いやな思いはしたくない、だから外の世界に出て、人間関係の中に身を置きたくないとも思っています。矛盾した思いの板挟みになり、どうしていいかわからず、やはり出口が見えないのです。


 「自分はダメだ」と、自己肯定感を失っている子は、不登校の子の中では多いでしょう。大部分の子は、おそらくそうです。しかし、人間ですから、自尊心、自己肯定感は持ちたいです。自己否定感と自己肯定感とのはざまで、出口を見失っています。


 学校に行っているのですから、学生なのですから、勉強しなくてはならないことは理解しています。しかし、勉強が苦手であったり、勉強の意味や目的が分からず、勉強する気になれない子がいます。勉強しようと机に向かうと、体調を崩すこともあります。勉強ということに関して、出口が見えないのです。


 人生の、とても早い段階で迷っているので、その状況に対する免疫がありません。大人であれば、何度か迷いの状況をへてきているでしょうから、その状況に対する免疫があります。どうやってその状況を脱出できるか、まったく分からないわけではありません。しかし、子供はそれがないため、迷いを大きくしてしまうのです。


 このように、不登校という迷いの状況にある子供に対しては、一緒に出口を考え、探していくということが必要でしょう。「一緒に」というのは、子供の横に並んでいる状態であり、決して、上から「出口はこうだ!」を伝えることではありません。子供が悩んでいることや苦しんでいることを、頭から否定したり、大したことないと見なしたりせず、それらの悩みや苦しみに共感しつつ、どうやれば出口が見つかるか、一緒に考えていくことです。


 親御さんであれば、子供の迷いに、すぐに出口を見つけてあげられるでしょう。しかし、それをすぐに伝えても、子供は大人のように理解力も十分ではありませんし、心をコントロールする力も不十分です。「出口はこうだ!」と伝えても、それをすぐに納得できるわけではないのです。


 子供の心の状態を見つめながら、子供にとって望ましい出口について考え、理解力や納得度に合わせて伝えていくことが大切です。







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