不登校カウンセリングブログその1241.勉強が苦手という不登校の子供に、社会に出ると「自立学習」になることを伝えてあげてください。
- 不登校・引きこもりカウンセリング「エンゼルアカデミー」
- 2022年9月21日
- 読了時間: 3分
更新日:2022年10月17日

「勉強が苦手」という不登校の子に、何とか苦手な勉強を克服してもらおうと、塾に通わせたり、家庭教師をつけたりするのは、有効な方法だと思います。勉強が苦手である上に、不登校の間、勉強することから離れてしまって、学力も落ち、勉強する習慣も薄れてしまっているはずです。塾や家庭教師など、他者の手を借りて勉強に取り組むのは、自転車でいうところの「補助輪」をつけるようなものであり、いい方法だと思います。
世の中、とても便利になっていて、そうした外部の力を活用できる環境にあるのでしたら、それらを活用していくべきでしょう。そうした外部の力を活用することによって、自分一人で取り組む以上のものを達成できます。勉強の場合であれば、自分で勉強する以上の学力を得ることになります。
ただ、いつまでもそういうわけにはいきません。というのは、社会に出てからも勉強は必要で、社会に出てからの勉強は基本的に、自分で進んで勉強する「自立学習」となり、他者から教わるという機会はかなり少なくなってしまうからです。
「社会に出てからも勉強はあるのか?」と疑問に持たれるかもしれませんが、仕事に関連する勉強はあります。しない人は多いですが、仕事に関連する勉強をしている人の方が、知識が豊富になり、仕事能力は高くなるでしょう。
そうした勉強をする過程で、職場の先輩に聞くこともできますが、先輩は学校や塾の先生ではありませんので、聞くことに限界はあります。何度も何度も聞くと、「こちらも仕事があるんだから、いい加減にしてほしい」という反応が返ってくるでしょう。社会に出てからは、基本的に自分で進んで勉強し、分からないところは自分で調べるという勉強スタイルになります。そういう勉強スタイルを身につけていないと、社会に出てからは「どうやって勉強していいか分からない」ということになります。あるいは、「自主的に勉強しない」ということになります。
塾などの外部の力を借りて勉強することはいいのですが、どこかで自分で進んで勉強し、分からないところは自分で調べるという、「自立自習」の勉強スタイルを取り入れていく必要があるのです。
こうした勉強スタイルの場合、必ずしも効率は良くないかもしれません。自分で調べる手間もかかりますし、何をどう調べたらいいか、最初は分からないこともあるでしょう。外部の力を借りる方が、間違いなく効率的です。
しかし、「自立自習」の勉強スタイルを身につけておくと、「自分が分からないのはこの部分だ」ということや、「ここが分からないから、こういうことを調べると分かるだろう」ということを自分でつかむことができます。社会に出て、自分で調べて自分で勉強しなければならなくなった時、それは大きな武器になります。
「勉強が苦手」という不登校の子供に、いきなり「自立学習」をすすめても、勉強する習慣が薄れ、学力も落ちている状態ですから、酷な話です。ただ、勉強する習慣を取り戻し、あるいは身につけ、学力を高めたら、「自立学習」の勉強スタイルを身につけることの大切さを、少しずつ伝えることも必要でしょう。
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