最近、元不登校だったという人たちが、現在、どういう人生を送っているのかを書いた掲示板を見かけました。
中学までは不登校だったけれども、高校は通信制高校を選択して、そこで一生懸命に勉強して大学に進学し、卒業して今はとある会社で営業マンとして働いている人、小中学校にいじめを受けて不登校になり、人間不信になったものの、高校に進学してからはいい人間関係に恵まれて就職し、そこで将来の夫になる男性と出会って結婚、今は2児の母となっている人、高校での人間関係がうまくいかなくて不登校になり、中退して、独学で高卒認定試験に通り、専門学校で学び、卒業後は望んだ仕事で充実した日々を送っている人、さまざまな人生が書かれていました。
そうした掲示板に積極的に書き入れている人というのは、昔は不登校だったけれども、その状況から脱出して、今は充実した生活を送っている人なので、そうした内容の書き込みが多いのは当然かもしれません。ただ、辛い不登校の、いわば「冬」の季節を乗り越えて、今の、春や夏の季節を謳歌(おうか)しているたくさんの書き込みを読んでいると、嬉しくなるとともに、昔は不登校でも、今はその状況に左右されない人生を送ることができるということ、先に冬の季節が来ても、その季節の中で努力していけば、雪がとけて春になり、さらに夏になるんだということを実感しました。
不登校という冬の季節の中では、この季節が永遠に続くのではないかと、悲観的になっていた人もいたようです。書き込みした人の中には、「今は充実した日々を送っているけれども、不登校になっていた時はとても、そういう日々が来るとは考えられなかった」と書いている人もいました。
人生は、季節のようなところが確かにあります。春や夏の季節のように、暖かく、熱くなったと思うと、秋や冬の季節のように、涼しく、寒くなることもあります。人生はずっと、同じ季節になることはないようです。
ですから、今は幸福の絶頂期で、このような時がずっと続いてほしいと願っていても、それが続かないのと同じように、今は苦しみの底にいる時期で、もしかしたらこのままずっと続いてしまうかもしれないと恐れていても、やはりそれは続かないのでしょう。
子供の時に不登校の状況になるということは、いきなり冬の季節が来たようなものです。人生経験がまだ十分ではない子供にとっては辛く、「もしかしたらこの状況が永遠に続くかもしれない」と絶望感を持ってしまうこともあるでしょう。ただ、繰り返しますが、人生は変化し、上がり下がりがあります。今は冬の季節であっても、その寒さの中で耐え、できることをやっていけば必ず、季節がめぐり、春や夏の季節になっていきます。
Comments