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不登校カウンセリングブログその1275.不登校の子供の心を100%理解できません。しかし、「理解すること」はあきらめないでください。


 不登校解決の出発点は、子供の心を理解し、共感することだと、私は考えています。どのような心の状態なのか、そこにはどういう悩みや苦しみがあるのか、そしてその悩みや苦しみにどれだけ共感できるかが、しっかりとできたら、不登校の状況は変わっていき、解決の方向に向かっていきます。


 子供が不登校となっているのは、いじめなどの外部に原因があることもありますが、何らかの出来事によって、子供が自分の心の中に、何らかの悩みや苦しみを抱えてしまっているからです。それらを解消することで、不登校の状況は変わっていきます。周囲にいる人が、子供とのコミュニケーションで、悩みや苦しみを解消することを伝えていくことで、不登校の状況は変わるのですが、そのためには、まず、子供がどういう悩みや苦しみを抱えているか、理解する必要があります。


 ただ、共感し、心を理解しようとしたとしても、すべての悲しみや苦しみが分かるわけではなく、またその心の状態のすべてが分かるというわけではないとも思っています。ある人の心を、他の人が100%分かることは不可能でしょう。相手が子供であっても、100%は分かりません。


 心は、その心の持ち主の王国であり、誰にも干渉されません。また、広大無辺な領域であり、心の持ち主である当人にも、自分の心に何があるか100%つかんでいないのです。当人に分からないのに、他人が100%分かることはないでしょう。


 不登校への対応では、ご家族、特にお母様に、お子様の心を理解し、共感していただくようお願いしています。ただ、心のすべてが分からないからといって、あまり悩まれることのないようになさってください。特に不登校の状況にある子供たちの中には、自分の心を隠そうとする子もいます。なおさら、心が分かりにくいでしょう。


 100%分からなくても、ある程度推測できたら、子供たちにどのように接したらいいか分かりますし、分かろうとする姿勢は、多くの子供にとって、「自分のことを気にかけてくれている」と安心感を与えることになるでしょう。


 また、「子供の心を100%理解できた」と思い込んでしまうことも危険です。「こういう心の状態なんだな。こういう悩みや苦しみを、抱えているんだな」ということが、子供と接していくにつれて少しずつ分かってきますが、それは100%の理解ではありません。現時点での推測であり、もしかしたらまだ理解できていない部分に、重要なことが隠されているかもしれないのです。常に「もっと理解しよう」という姿勢が、不登校の子供と接していく上で大切です。








 

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