私は不登校カウンセリングをする前、塾講師をやっていました。そこでの経験から、子供とのコミュニケーションをとりながら、どうすれば子供を勉強嫌いにさせるかが分かってきました。自分の過去の反省も兼ねて、「子供を勉強嫌いにさせる方法」をいくつか、あげてみたいと思います。
1 教える時に怒鳴ったり怒ったりする
この方法は確実に、子供を勉強嫌いにさせます。子供が分からないと、教える側がだんだんエスカレートしてしまうことはあります。「どうして分からないのか」と思ってしまって、それが特に簡単なことだと、その感情が激しくなっていってしまうのです。
大人にとっては簡単で、既に学んだ経験のあることであっても、子供にとっては初めての内容です。分からないのは当然です。それを理解するように教えていくのが、教える側の役割です。
教える側がその役割を忘れて、感情的になっても、それで子供が分かるようになることはありません。叱るのは必要な場合がありますが、怒鳴ったり怒ったりするのは、百害あって一利なしです。
2 ただただ、いい成績を取りなさいと、結果のみを求める
勉強は、努力しても結果が出ないことはあります。学力が一直線に右肩上がりで伸びてくれるのが、理想的ですが、なかなかそう簡単にはいかないのです。このような時期、子供は落ち込んでいることがあります。努力に空しさを感じることもあります。
そのような時に、一生懸命の努力を認めてあげ、結果よりも努力することの大切さを子供に伝えることができれば、そうした子供の気持ちを多少、明るくし、頑張ろうという気持ちにもさせられますが、結果のみを求めて努力を認めないと、勉強嫌いになる可能性は高くなります。
3 勉強についての大人の期待を一方的に押し付ける
これは、家族みんなが東大出で、子供にも東大にいくことを期待して押し付けるとか、親が、自分の学歴が十分ではないために、子供に高学歴をつけさせようと無理強いするとかの場合です。
子供が、勉強が苦手であったり、勉強以外の道を希望していたりすると、このような形で大人の期待を押し付けられた場合、高確率で勉強嫌いになります。それだけでなく、親を怨む可能性もあります。
どれもつい、教える側や親の立場にあると、やってしまいそうなことです。子供が幼い時には、親の力が強いので勉強させることもできますが、だんだん子供が成長して、思春期に入ると、そういうふうにはいかなくなります。
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