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不登校カウンセリングブログその1301.不登校の状況に、社会も学校も家庭も一体になって取り組むべき時。


 子供が不登校になると、その家族や関係者は動揺します。そして、「自分の子育てが悪かったから」「学校がきちんと対応してくれなかったから」「家庭がしっかり子育てをしていなかったから」というふうに、自分自身を責めたり、他者を責めたりしてしまいます。


 学校でいじめがあり、それに学校側が対応してくれなかった場合などは、「学校がきちんと対応してくれなかったから」として、いじめの対応を学校側に求めるべきでしょう。ただ、そのように明らかに外部に原因があって不登校になる場合は多くはなく、さまざまな要因が絡み合っていることが多いです。


 そこで、不登校の状況に対しては、自分に原因を求め過ぎて落ち込んだり、他者に原因を求めて責めたりせず、社会も学校も家庭も一体になって、その解決に取り組むべき時ではないかと思うのです。社会も学校も家庭も、不登校になっている子供が20万人以上にもなっている状況に力をあわせて取り組むべき時です。


 学校側にも、家庭に対して求めることはあるでしょう。それとは逆に家庭側にも、学校に対して求めることはあるでしょう。先ほどのいじめのように、早急な対応を求めることが正しいこともあるでしょう。


 ただ、社会も学校も家庭も、それぞれが不登校の増加している状況を、何とかしなければならないと願っています。それぞれが望んでいることは、子供たちが社会に出るまでの期間、しっかりと学び、楽しい人間関係の中で過ごし、将来に向かって健やかに成長していくことです。そのためには、不登校はもう、一致して取り組まなければならない状況だととらえるべきでしょう。


 社会としては、今の集団形式の教育システムを、変えなければならない段階ではないかと考えて、学校や家庭から意見を聞き、現在の教育の状況を詳しく分析して、より理想的な教育システムの模索が必要です。文部科学省も、不登校について事情を調査していますので、それをさらに深めて、どういう教育システムが必要かを明確にしていくべきでしょう。


 家庭には、子供がどのように不登校になっていったか、不登校の状況からどうやってぬけだしていったかについて、詳細な情報を持っています。愛するわが子が、不登校になっていく姿を目の当たりにするのは、親にとっては非常に辛いことだと思いますが、それによって得られた情報は、社会全体として不登校に取り組むために、とても大切なものです。


 そして、学校には、教育システムのどこに問題があって不登校になるのか、現場でなければ分からない情報があります。


 何か問題が起こるのは、関係者にとって好ましくないことではあります。ただ、よりよいものを造り上げていくという点では、起きている問題は大切な「ハードル」です。そこに関係する人たちが、互いに責めあい、責任を押し付け合うのではなく、よりよいものを造ろうということで一致して、それぞれの立場でできることをやり、それぞれの立場でしか持ちえない情報を集めて、ハードルを乗り越えていくことが、必要ではないでしょうか。









 

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