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不登校カウンセリングブログその1333.不登校の子供に対する「ほめる」ことの限界。


 不登校の子供と接する場合、「ほめる」ことをお勧めしています。それは、不登校になっている子供は、自己肯定感が低くなっていて、その自己肯定感を高めるには、ほめることが重要だからです。


 ただ、ほめることにも実は限界があります。限界があるために、ほめることだけでは、不登校の状況からなかなか先に進むことができないことがあります。


 その限界とは、ほめることだけでは、子供が自分の欠点や短所を強く気にしている場合、自己肯定感を高めることが十分できない、ということです。


 例えば、人間関係がうまくいかなくて、そのことを深く悩んでいる子供がいるとします。そのような子供に対して、「あなたは勉強がよくできて、すごいと思う」とほめるとします。


 そのようにほめることで、子供が自己肯定感を高めることもありますが、もし、人間関係がうまくいかないことの方を強く意識していて、人間関係がうまくいくようになりたいと強く願っている場合、勉強ができることをほめられても、自己肯定感を高めることができないのです。


 ほめることの限界はもう一つあります。それは、ほめることだけでは、子供の欠点や短所は、改善されないということです。子供の欠点や短所を改善していくには、どこかで欠点や短所を見て、そして生きていく中で改善していこうとするしかありません。


 子供が深く傷ついていて、自分の欠点や短所に向き合い、改善するほどのエネルギーや精神的余裕がない場合、あえてその欠点や短所に触れないということは、コミュニケーションとして望ましいと思います。


 しかし、だいぶ元気が出てきて、自分の欠点や短所に向き合うことができるようになっても、そのことに触れることなく、改善することもなかったら、子供は自分の欠点や短所にずっと、付き合っていかなければなりません。社会に出た時、それらが子供の人生に致命的なものになる場合、その時は子供がすべて背負うことになります。


 どこかでやはり、欠点や短所に向き合って、改善していくことが必要であり、ほめるだけではそうしたことがなされない危険性があります。








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