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不登校カウンセリングブログその1339.思春期に、子供が無気力から不登校にならないようにするためには。


 前回のブログでは、「主観的自己」、すなわち「こうなりたい自分」「こうしたい自分」「本音の自分」が拡大しないことで、「何もやりたいことがない」「こうなりたい自分がない」「面倒くさい」と無気力になってしまって、そこから不登校になりうることを書きました。


 今回のブログでは、そうならないようにするためには、どうすればいいか、について書きたいと思います。


 「主観的自己」がうまく拡大せず、無気力から不登校になるということの背景には、現代社会の姿も関係しています。夢を持ちにくい状況であったり、子供が進むべき道が見えにくかったりして、それが「主観的自己」がうまく拡大しないことに影響しています。


 そのため、無気力から不登校になることを防ぐには、社会を変える必要が、本当はあります。ただ、社会を変えるには、長い時間がかかります。すぐにできることではありません。そのことを承知した上で、家庭でできることを考えていかなければなりません。


 まず、「将来、こういう風になりたい」という、子供にとってのモデルを、幼い時に提示しておくことは、家庭でできることでしょう。過去の人物は、現代に生きる子供にとってのモデルになりえます。「将来、こういう風になりたい」と思わせることができます。例えば、野口英世に憧れて、医者になることを目指す、松下幸之助に憧れて、経営者を目指す、というふうにです。


 子供が幼い時は、どういう分野に関心を持つか分かりません。そこで、さまざまな分野の伝記物を子供の周りに準備しておき、子供が自然にそれらを目にして、「自分はこういう分野に関心があるのかもしれない」と気づいていければ、親が子供にしてあげられる、最高の事の一つになるでしょう。


 もう一つは、子供が自発的に何かに取り組んでいくよう、子供の成長とともに親からの指示を徐々に減らしていく、ということが挙げられます。「主観的自己」は、子供が自発的に何かに取り組み、それがうまくいったとき拡大していきます。あくまでも「自発的に」です。親が、塾やお稽古事を勧めて、それらを「やらされている」と感じている状況では、「主観的自己」の拡大にはつながりにくいのです。


 子供が成長していけば、親から言われたからではなく、自分で何かをやりたいという思いになっていきます。それが独立心や反抗心となるのですが、もしずっと、親が「ああしなさい」「こうしなさい」と指示していたら、子供の自発的な取り組みを妨げ、「主観的自己」の拡大につながらない可能性があります。






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