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不登校カウンセリングブログその1359.一見、子供の周りに何も起きていないのに、どうして不登校になるのでしょうか?―大きな「客観的自己」―


 いじめは犯罪ですし、早急に学校側が対処する必要があることではありますが、いじめによる不登校は、その原因がすぐにわかります。いじめを受けたから、学校に行くことを拒否しているんだな、ということがわかります。


 もちろん、すぐに原因が分かるからということで、いじめによる不登校への対応が簡単だ、などとは申し上げるつもりはありません。いじめによる心の傷は深く、たとえいじめを解決したとしても、すぐには学校に戻れないです。その心の傷のケアが必要です。


 ただ、不登校になった因果関係が明確であるのが、いじめによるものです。実は、いじめによる不登校の割合は少なく、不登校全体の1~2%程度です。いじめのように、不登校になった理由が分かりやすい事例は、それほど多くはなく、不登校の半分が「不安・無気力」によるものです。何かが子供の周りで起こったわけではないのに、不登校になるというケースが多く、そのために親はびっくりしてしまうのです。


 具体的に何かが子供の周りで起きたわけでもないのに、不登校になるのはどうしてでしょうか。一言で言いますと、思春期に差し掛かり、大人になっていく過程でのつまずきがそこにあるということです。


 大人になっていく過程とは、集団の中での自分を意識していく過程でもあります。大人になることは、社会生活を営むことであり、集団の中の自分のあり方を意識します。思春期になると、周囲の目が異常に気になり始めることがあるのは、そういう意識がー私は「客観的自己」と呼んでいますがー強くなるからです。


 それは精神的な発達過程であり、通常なら問題はないのですが、現代の子供たちはその「客観的自己」が強すぎる傾向があるのです。つまり、他人の目を意識しすぎるのです。そのために、学校に行くととても疲れてしまいます。また、同級生のいる教室に入るのが怖い、と感じる子もいます。特に、何か人間関係がないのにもかかわらず、です。こういうことで、不登校になるケースは、かなり多いのではないかと推測しています。







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