不登校カウンセリングブログその1365.不登校の子供の得意を認めつつ、苦手と感じていることにも後押し。
- 不登校・引きこもりカウンセリング「エンゼルアカデミー」
- 2023年1月23日
- 読了時間: 3分

不登校の状況にある子供が、なかなかその状況から脱出できない理由の一つに、「自信の喪失」があります。不登校になっている子供の親御さんであれば、そのことを実感されておられているでしょうし、そうでなくとも「不登校になっている子供は、自信を失っている」ということは容易に想像できることでしょう。自信を失っているのでしたら、なかなか不登校の状況から前に進めないことは、理解できます。
そこで、子供とのコミュニケーションにおいては、子供が少しでも自信を取り戻すよう、働きかける必要があります。その働きかけも、いろいろな形があると思いますが、子供の得意・不得意ということで考えると、「子供が得意としていることを認める」ということがあります。勉強が得意、スポーツが得意、友達とうまく交流できる、ゲームが得意等、得意としていることが何かあるはずです。そのことを認めれば、少なくとも子供は嬉しく感じるでしょう。表情にはあまり表さないかもしれませんが、「ああ、自分には得意なことがあるんだ」ということを再発見し、自信の回復につながります。
ただ、ほめたり認めたりすることにも限界があります。現代の教育では、ほめたり認めたりすることが重要視されています。それは間違いではないと思いますが、それだけでは足りないことがあります。それは、子供が苦手としていることが解決しないことです。
例えば、スポーツが得意で、勉強を苦手としている子供に、スポーツが得意であることをほめ、認めるとします。この場合、子供の抱いている苦手意識が非常に強ければ、ほめたり、認めたりする効果は限られたものになります。勉強が苦手ということが克服されなければ、失った自信を取り戻すことは難しいです。
そこで、苦手なことを克服するように働きかける必要が出てきます。子供の元気が出てきて、前向きになっている時に働きかける方がよく、まだ元気がない状態の子供に働きかけても、よけいに落ち込ませる危険性がありますので、働きかけるタイミングが大切です。
苦手なことを克服することは、簡単なことではありません。時間がかかります。しかし、子供はその時間をたくさん持っています。変化もしやすい存在です。その時間を使って、少しずつ克服していけば、ストレスをかけずにすみます。
「そのままでいい」ということが大事、子供を頑張らせるのはダメだというふうに考えている人もいます。これは、子供が傷ついていたり、エネルギーを無くしていたりする時は、子供をそれ以上傷つけない考え方だと思います。ただ、その考え方だけで生きていけば、子供の人生が先細ってしまいます。
子供の苦手意識が強ければ、その苦手なことの克服ということに直面していく必要があります。
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