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不登校カウンセリングブログその1367.「やりたいことがない」という不登校の子供。その原因1「現実社会の厳しさを見ている」。


 不登校の子供に、やりたいことがあれば、やりたいことが見つかれば、不登校の状況から出ていく原動力となります。子供のころからやりたいことがはっきりとわかっているということは、そんなに多くはないでしょう。ただ、ぼんやりとでもいいので、何か関心のあることがあれば、それだけでもやりたいことを見つけるとっかかりとなります。


 ただ、現代の子供たちを見ていると、「やりたいことがない」と無気力になっている子が多いと実感します。どうしてでしょうか。


 その背景の一つには、現代社会の厳しい現実を、子供たちはシビアに見ているからではないかと思うのです。


 右肩上がりの社会であり、明日は今日よりも素晴らしいという昭和の時代でしたら、努力が実を結ぶと信じることができました。努力すれば、そこには結果が伴って、努力することが大切であるということを信じることができました。


 しかし、平成に入り、日本経済が停滞し、右肩上がりの社会ではないと人々が思い込むようになると、社会の厳しい現実を、人々は見るようになりました。子供ももちろんです。「努力したって、それが実を結ぶかどうか分からない」「勉強したって、それで将来が幸福になるかどうか分からない」と考える子供が増えています。そうなると、希望を持つこともできず、「将来にやりたいことなんてない」と無気力になってしまうのでしょう。


 そのように考えてしまっている子供は不幸です。確かに、昭和の時代ほど、現代はバラ色の社会ではありません。景気は良くなく、大きな企業があっという間に傾いていくこともあります。それでも、努力することがまったく実を結ぶことなく、勉強しても無駄であるということにはなりません。そのことを、子供には知ってもらいたいのです。


 そのためには、子供の周りにいる大人たちが、厳しい現実社会に直面しながらも、その中で自分なりの希望を持って生きていく姿を、子供たちに見せていくことが必要でしょう。子供たちは、周りの大人をよく見ています。大人たちが、厳しい社会に直面して希望をなくして、毎日を生きていたら、子供もそうなります。厳しいことをお願いすることになりますが、社会全体はともかく、自分の置かれた環境の中で、何か希望を持っていただければ、そのそばにいる子供もまた希望を持ち、無気力にならずにすむと思うのです。






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