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不登校カウンセリングブログその1390.何もやる気がないという「無気力」な不登校の子供。「無気力」は思春期にさしかかった証拠でもあります。


 「何もやりたくない」「面倒くさい」と、不登校の状況にある子供がよくつぶやきます。そういうことをつぶやく子供の姿は、本当に無気力な状態であり、そばで見ている親御さんにとっては、心配になる姿です。

 

 その無気力な状態を何とかしなくてはならないのですが、無気力になるということは、子供が思春期にさしかかって、それなりに心が成長している証拠です。思春期に入って、自分の将来のことを意識し始めるようになったものの、まだなりたい自分、やりたいことが見つからなくて、無気力になっている、あるいは今の自分には、希望ある将来を造り上げることはできないと思い込んで無気力になっているのです。


 まだ思春期に入っていない、「本当」の子供はまだ、将来のことなど考えることはほとんどありません。将来のことを考えるのは、ごく少数の子供たちだけで、その他の大部分の子供は、基本的には楽しい今日を過ごすことのみに意識を向けているでしょう。楽しい今日を過ごすことで心がいっぱいですので、無気力になるということはあまりないでしょう。


 しかし、思春期にさしかかることで、将来のことを意識し始めます。自分とは一体何だろうか、自分には何ができるのだろうか、自分がやりたいことは何だろうか、何をすべきなのだろうかということを考え始めます。


 それらの問いにすぐに答えが見つかればいいのですが、現代は昭和のようにあまり明るい社会ではありませんので、そういう答えがなかなか見つからないのです。不登校の状況にあれば、自己否定感や将来への失望感を抱いていることが多いので、さらに答えを見つけられない状態になっています。そのために、思春期の無気力感をより強く感じるようになっているのでしょう。


 そばにいる親御さんには、「どうすればうちの子供の無気力感を軽くすることができるのだろうか」という課題が出されていることになり、大変ではありますが、子供の心理的な成長の証拠でもあり、その無気力さを乗り越えることで、子供の将来をより幸福なものにする機会にもなると考えられます。







 

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