不登校カウンセリングブログその1400.発達障害による不登校の場合は、親御さんも子供も、発達障害を受け入れることが、不登校の状況から脱出するカギとなります。
- 不登校・引きこもりカウンセリング「エンゼルアカデミー」
- 2023年2月28日
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本当は発達特性と呼ぶのが適切だと思いますが、一般的な呼び方にならって発達障害と呼びます。発達障害によって不登校になる場合ですが、発達障害がすぐに不登校に結びつくというわけではありません。発達障害によって、何らかの問題が生じ、それに子供が悩んだり苦しんだりして、それが深刻な場合に不登校になります。
その何らかの問題とは、人間関係をうまく結べないということや、勉強しても成果を出せないということです。こだわりの強い「自閉症スペクトラム」や、「注意欠陥多動性障害」のような場合、他の同級生から「変わっている」と思われて避けられたり、いじめられたりするというようなことが起きて、人間関係をうまく結べずに不登校になることがあります。
「学習障害」の場合は、いくら一生懸命に勉強しても、読み・書き・計算などで支障が出てしまって、それで本人が落ち込み、やはり不登校になるということです。
しかし、発達障害を持っていても、人間関係や学習面で問題を抱えることなく、健やかに育っている子供もいます。それは、子供も親も発達障害のことを理解し、受け入れていて、子供の周囲の人にそのことを伝えて、できうる限り発達障害へ配慮してもらっている子供です。この場合は、不登校になることはあまりありません。
「発達障害」という言葉が誤解を招いているのかもしれませんが、発達障害はいわば、「少数派の考え方・理解の仕方・行動の仕方」です。異常とか障害ではなく、多数派の人からは変わっているように受け止められる、考え方・理解の仕方・行動の仕方なのが発達障害です。
「あなたは、あなたの考え方を変えなければならない」と言われて、それを変えることができるでしょうか。それが当然の考え方だと自分で理解している限り、変えることは容易ではないでしょう。まったく同様に、発達障害も変えることは容易ではありません。発達障害を変えることができないのは、それが少数派にとって当然の考え方・理解の仕方・行動の仕方であるからです。
発達障害を持っている子供が、その発達障害のために厳しい状況に立たされるパターンは、本人も周囲の人も、発達障害に気づいておらず、発達障害に配慮していないか、気づいてはいるけれども発達障害による短所や欠点を改めようとしているか、同様に発達障害に気づいてはいるけれども放置しているか、となります。それぞれのパターンにおいて、子供は発達障害ゆえの悩みや苦しみに直面してしまいます。不登校の状況も、その悩みや苦しみの一つと言えるでしょう。
そういうパターンを避けて、不登校の状況から脱出するための条件は、発達障害を親も子供も理解して、それを変えるべきものとしてとらえるのではなく受け入れ、可能な範囲で周囲の人にも理解してもらい、人間関係でぶつからないように協力を得ることです。発達障害も個性の一つであるという受け入れたら、子供自身、自分を否定されたように感じないでしょう。自分の考え方・理解の仕方・行動の仕方でいいんだと、自分を肯定することができます。それは自信にもつながっていき、不登校の状況から脱出する原動力にもなるでしょう。
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