不登校の子供に対してのコミュニケーションのポイントを、非常に簡単に表現したら、元気がない時はいたわり、元気が出てきたら背中を押していく(ただし、徐々にです)ということです。
例外もありますが、たいてい不登校になって直後からしばらくの間は、子供は元気がないでしょう。エネルギー切れを起こしているかもしれませんし、不登校に至るまでの出来事で、深く傷ついているかもしれません。何かをやれるような心身の状態ではなく、しばらく休息も必要でしょう。
そのような時に、「これからのどうするの」と将来のことを聞いたり、「学校に行きなさい」と言ったりすることは、子供を追い詰め、その心を閉ざす結果になります。勉強のことを話すのも禁句です。
子供に元気がない時は、いたわることがコミュニケーションのポイントとなります。いたわるということは、子供の元気がないことを理解し、その心の中にある傷や苦しみに共感して、ゆっくり休めるよう、そして傷や苦しみが薄くなっていくように働きかけることです。これは、その時期の親御さんの気持ちに反するコミュニケーションかもしれませんが、子供の気持ちを第一に考えてあげるべきでしょう。
そうして元気が出てきたら、徐々に背中を押してあげます。背中を押すと簡単に表現しましたが、子供の個性や心の状態によってさまざまです。自己否定感を強く抱いているのでしたら、その自己否定感が軽くなるように、努力の大切さや、才能よりも努力の方が重要であること等を伝えていきます。外の世界に出ることにためらいを感じているのでしたら、一度でうまくいかなくても、何度もトライすればいいことを伝えます。子供の心の状態に合わせた形で、背中をそっと押していきます。
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