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不登校カウンセリングブログその1487.不登校の状況から出ていく意欲を失っている子供は、「努力しても無駄」と思っているのかもしれません―その思いをひっくり返すには―


 不登校になってから長い時間が経過し、本来なら不登校の状況から出ていこうという意欲を持ってもおかしくないのに、いつまでもそうならない子供がいます。そうした状態になる理由の一つに、「努力しても無駄」と子供が思っているということがあるでしょう。特に、勉強が苦手で、勉強しても結果を出せなかった子供に、そういう気持ちが強いように感じます。学校に通っている時期は、子供にとって勉強が大きなことになりますので、そこで結果を出せなかった子供は、「努力しても無駄」と思い込んでしまうこともあるのでしょう。


 「努力しても無駄」だから、その子供にとっては、不登校の状況から出ていこうとする努力も無駄となり、たとえ不登校の状況から外の世界に出ても、そこで努力して生きることは無駄、ということになります。この「努力しても無駄」という思いを、ひっくり返してあげないと、その子供は人生を無気力なまま、過ごすことになります。


 「努力しても無駄」というふうに考えるのは、「努力したけれども、その努力の期間が短かったために、思ったように成果が出なかった」からだったと思われます。そうだったのであれば、努力が成果に結びつくには、やはり時間が必要であることを、子供に伝えてあげるべきでしょう。それまで、勉強が苦手で、勉強してもなかなか成果に結びつかなかった人が、ちょっと勉強したからといって、それですぐに成果が出るわけではありません。まず苦手意識を薄くするための、一定期間の努力が求められます。それで苦手意識が薄くなったら、努力して成果が出やすくなって、だんだんと努力することの喜びを実感できるようになっていきます。それまでは耐えることが必要です。


 また、「努力しても無駄」という風に考えるのは、ある程度の成果は出せたのに、自分の望むレベルの成果が出せなかったという経験をしたこともありうるでしょう。具体的に、中学受験をしたのに、志望校に合格できなかった、というような経験です。この場合は、望む成果には届かなかったけれども、学力そのものはしっかりと身についているはずです。つまり、努力が実力という成果に結びついてはいます。


 「努力しても無駄」という思いを大人になってからも持っていると、人生が上向きになっていきません。不登校によって、そのような思いを子供が持っていることが明らかになるのは、そのような思いを小さくしていくチャンスでもあると考えて、子供に繰り返し、努力は無駄にはならないことを伝えていくべきでしょう。






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