UA-139114584-1
top of page

不登校カウンセリングブログその1496.不登校の「葛藤期」においては、親ができることは主に、耐えることなのかもしれません。


 不登校の「葛藤期」は、子供が暴言や暴力を親に向けてくる時期です。心の中にある苦しさを、そばにいる親にぶつけてくるのです。


 この時期に避けるべきことがあります。それは、暴力は受け入れないということです。どんな小さな暴力でも、受け入れないでください。小さな暴力でも、だんだんエスカレートして大きくなっていきます。そうなると、ケガすることもありますし、警察沙汰になることもあります。「暴力は受け入れない」と、子供にきっぱりと伝えてください。


 暴力だけは避けていただきたいのですが、では暴言にはどう対応すればいいのでしょうか。この「葛藤期」での対応の目的は、嵐のように揺らいでいる子供の心を、できるだけ早く穏やかな状態にしていくことです。「葛藤期」は子供も親も、大変苦しい思いをしています。この「葛藤期」ができるだけ短くして、次の「安定期」へと進むことが、この「葛藤期」の対応の目的です。


 とは言いつつも、子供に対して何か働きかければ、それですぐに葛藤がおさまるかというと、何とも言えないのです。


 芸能人で伊集院光氏がいます。この人も不登校だった経験があります。その経験の中で、親に対して暴言を吐く「葛藤期」がありましたが、当時のことを「いくら親が何か働きかけても、おそらく当時のイライラはどうにもならなかった」と語っていました。


 「葛藤期」の子供には、多かれ少なかれ、そうした面があるのでしょう。親が働きかけても、葛藤はおさまらず、声をかけてもかえって火に油を注いだような状態になることもあるでしょう。


 では、何もしない方がいいのか、というとそうではありません。これも元不登校の子供の話ですが、親に葛藤をぶつけてしまったけれども、そのおかけで葛藤する期間が短くなった、ということでした。親にとってはいい迷惑かもしれませんが、気持ちを吐き出すことで軽くなっていくという面はあります。


 そうなりますと、「葛藤期」は基本、親は耐えることが主にできることなのでしょう。耐えつつ、子供の葛藤を吐き出させながら、気持ちが収まっていくのを支えていくということが、この時期の対応になります。


 「結局、耐えることしかできないの?」と失望する親御さんもいらっしゃると思います。もちろん、子供の葛藤に共感する言葉をかけたり、「あなたはダメなんかじゃない」「将来に不安を持っているみたいだけれども、きっと大丈夫」という言葉をかけたりすることは、対応としてあります。それが静かに、子供の心に入っていき、葛藤がおさまるということもあるでしょう。


 ただ、そうした言葉に反発してくるのが、この時期の子供ですので、やはり耐えるという面はどうしても出てくるのです。







 

Comments


bottom of page