不登校解決カウンセリングブログその1532.「そのままでいい」という価値観と、「努力が必要」という価値観。どちらが不登校の子供にとって望ましいのでしょうか?
- 不登校・引きこもりカウンセリング「エンゼルアカデミー」
- 2023年7月10日
- 読了時間: 2分
更新日:2023年7月14日

私が子供だった昭和の時代は、比較的、努力を重んじる時代だったように思います。「努力・根性」が散りばめられたアニメ、「巨人の星」が大人気だったのも、そういう時代背景が影響しているのでしょう。
1980年代、まだ昭和ですが、そのぐらいから徐々に「努力が必要」という価値観が薄れていったように個人的には感じています。そして、出てきた価値観が「そのままでいい」というものです。そのような価値観が出てきた背景には、「日本人はこれまでずっと頑張ってきたのだから、そろそろ一息つこう」という思いがあったのでしょうか。
「努力が必要」という価値観と、「そのままでいい」という価値観は、それぞれ相反する価値観です。不登校の状況にある子供には、「そのままでいい」という価値観が語られることが多いように思いますが、子供にとってはどちらが望ましいのでしょうか。
結論を先に書きますと、両方の価値観が必要だと思います。一方だけではそれぞれに問題が出てしまいますので、両方の価値観でもって、子供と接するのがいいと思います。
「そのままでいい」という価値観は、「自分はダメだ」と思い込んでいるような状況の子供には、癒しになるでしょう。そのような自己否定感の子供に、「そのままでいい」という価値観で接すると、「自分はダメだと思い込んでいたけれども、そんな自分でいいんだ」というふうに思いなおすことができます。
こういう時に、「努力が必要」という価値観で子供に接しても、子供はその価値観を受け入れることは難しいです。努力する気力もないでしょうから、そのような価値観でのコミュニケーションに対しては、おそらく心を閉ざすでしょう。
しかし、「そのままでいい」という価値観だけでは、子供が元気になってきた時に、前に進もう、努力しようという気持ちになりにくいでしょう。「ああ、そのままでいいんだ」と思ってしまいます。
元気になってきたら、「努力が必要」という価値観の出番となります。努力することで、力をつけることができ、自分にとっては望ましくない環境を変えて、前に進むことができます。
結局のところ、二つの価値観はどちらとも正しくて、それらの価値観の使い分け方が重要になると思うのです。
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