「因果の理法」という言葉を、聞かれたことはありますか?仏教用語で、「原因」があって「結果」がある、という法則のことです。何かが起こったら、必ずそのもととなる原因があります。
何か事故が起こったら、必ず原因究明がなされます。事故に至った原因が、必ずあるからです。調査しても、原因が分からないことはありますが、それはあくまで「分からない」のであって、「原因がない」ということではありません。
「因果の理法」は、さらに具体的に、善因善果、悪因悪果という言葉でも表現されます。善い種をまくと、善き結果が得られ、悪しき種をまくと、悪しき結果となるのです。
この「因果の理法」を使って、不登校・引きこもりを解決できます。非常にシンプルで、その状況を解決するために、よい種をまいていけばいいのです。時間がたつと、よい結果がえられるはずです。
不登校・引きこもりを解決する、よい種とは何でしょうか。最も大事な種は、子供も親御さんも、心に「絶対に解決する!」と強く決意すること、です。解決に至るまでには、やはり一直線にはいきません。紆余曲折します。うまく行ったと思ったら、また元に戻ったように感じることもあります。そういう時に、「必ず解決する!」という揺れ動かない心があれば、一喜一憂せず、解決のための努力を続けることができます。
子供が「自分はダメだ」と自己否定感に陥っている場合は、「自分には可能性がある。自分にはやれる」と子供が自己を肯定することであり、親がその自己肯定感を支えることです。それがよき種となります。
子供が希望を失っている場合には、「これから先には希望がある」と子供が考えることがよき種となり、そのような考えを持たせるように支えることが、親がまくよき種となります。
長い間、部屋に引きこもっていて、体力が落ちている場合は、体力をつけることがよき種です。体力が落ちていると、気力も低下します。頑張ろう、前に進もう、我慢していこう、という気持ちになれません。体力をつけていくことで、気力が高まり、不登校・引きこもり解決の足掛かりとなります。
学力が落ちていたら、学習して落ちた学力を取り戻すことが、よき種をまくことです。学力が低下した状態では、「学校に戻っても、授業についていけないのでは」と不安になり、不登校の状態から抜け出る勇気が出ません。そういう時、学力を高めることで、そのような不安をなくしていくことができます。
これらのよき種は、まいて、育てていけば、必ず芽が出て成長していきます。それがいつ芽吹くかは、なかなか分かりませんが、コツコツと種をまいて、育て続けることで、気づかないうちに子供たちの力となっていきます。その力が、不登校・引きこもりを解決させてくれるのです。
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