不幸の予言はしたくないのですが、「自粛、自粛」で、これから大恐慌時代に突入する可能性が高くなってきました。1929年にアメリカで発生した大恐慌時代のような、経済がかなり損なわれる時代に、おそらく突入すると予測されるのです。
こういう時代だからこそ、不登校や引きこもりの子供がおられるご家庭では、家族のきずなを固めていただきたいのです。親としても不安で不安で仕方ないでしょう。今は働けるが、それもどうなるか分からない、そういう状況で、家庭に不登校や引きこもりの子供がいるのは、その不安が増すばかりだと思います。だからこそ、家族のきずなを固めて、この時代を乗り切ろうという決心をしていただきたいのです。もし、その不安を家族でぶつけ合うようになってしまっては、厳しくなる社会を生き抜くことは難しいです。
まずご夫婦で話し合い、どうやってこの時代を生き抜くかを、語り合って、お互い支えあっていただきたいのです。不安を軽くするには、やはり経済の見通しです。収入がどれぐらいあり、支出がどれぐらいか、今働いている人の収入が減った時、どのようにカバーできるかの見通しを立てておくと、漠然とした不安が軽くなるかもしれません。そして、心の中に苦しいことを抱えているなら、それを相手に打ち明けてみてください。あまり感情的にならず、できるだけ冷静になって打ち明けると、打ち明けられる相手も落ち着いて、受け止めることができます。
そして、今、不登校や引きこもりになっている子供のことを、話し合ってください。「こんな苦しい時代に、困った子供だ」などと考えて話し合うと、それは子供に伝わります。そのような考え方ではなく、「こういう苦しい時代だからこそ、不登校・引きこもりの状況を変えるチャンスだ」と考え、できるだけ希望をもって、話し合ってください。
さらに、不登校・引きこもりの子供たちとのきずなを深めるために、コロナ感染が広がっている今の社会について、話し合うこともいいと思います。もちろん、「これからどうするの?」というように、子供の不安を増大させるようなことを話すのではありません。コロナ感染が拡大して、社会が変わろうとしていること、戦後以降の日本には死生観がなくなっていて、コロナ感染の拡大という事態に右往左往していること、社会が仕切り直しで、再スタートしやすい社会になろうとしていることなど、子供たちが希望を持てるようなことを、話し合っていただきたいと思います。
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