ここでの人間関係の悩みは、いじめを除きます。いじめは犯罪ですので、犯罪は速やかに対応すべきです。いじめ以外の、人間関係の悩みが、このブログでのテーマです。
不登校の子供が人間関係で悩むことは多いのですが、その悩みは思春期の子供にとってはよりつらく感じます。幼い時は親との関係が子供にとって命綱であり、親との信頼関係や愛情関係が、子供の発達に大きな影響を与えていましたが、思春期に差し掛かると、友達との関係がより重要になってきます。そこでの人間関係の成否が、発達により大きな影響を与えるようになります。
ですので、人間関係で悩みがあって不登校になった子供、人間関係の悩みを抱えている不登校の子供は、大人が想像する以上に、深刻な悩みとして受け止めているのです。その点を、よく理解してあげるべきでしょう。人間関係の悩みは、大人になってからもありますので、人間の永遠のテーマではありますが、思春期は特にその悩みが大きくなっているのです。
そのことを理解した上で、あえてこういうことを書きますが、人間関係で悩んだことは、絶対にその子供にとっての成長の糧、人間性の深みになります。今、悩みの真っただ中にある子供にとっては、聞き入れられることでなく、納得できることでないことも承知の上で、そのことをお伝えしたいと思います。
ある、人の心を扱う組織の職員さんと会う機会があったのですが、人気の高い職員さんに共通することがありました。それは、そういう職員さんは過去、人間関係で悩むことが多かった、ということです。よくよく話を聞いてみると、子供時代、学生時代には人間関係で悩んでいて、不登校の経験があった人もけっこういました。
そういう人は、悩んだ経験があるので、人に対して優しいのです。悩むことが多いと、人に優しくならざるを得ないのでしょう。また、悩む過程で、自分の心を見つめることが多かったので、他人の心が分かり、その心に配慮する傾向があるのです。そういう人であれば、多くの人から人気は出てくるでしょう。不登校の状況にある子供にも、当てはまると思います。
人間関係で悩んでいる最中は、こんな経験はしたくないと苦しい思いを抱いているはずです。友達との人間関係がうまくいかないと、自分の居場所がなくなるような気持ちでもあるでしょう。
しかし、その経験は、必ず後々の人生で活きてきます。そこで悩んだことは、後の人生で報われます。「あの時は苦しかったけれど、苦しい思いをしてよかった」と振り返ることができる時が必ず来ます。
時がたてば、人間関係は必ず変わります。今は、子供にとって合わないのかもしれませんが、合う人間関係になる時も来ます。今は耐える時なのでしょうが、そういう時は永遠に続くことはありません。
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