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不登校カウンセリングブログその1257.不登校の状況にある子供の心と、子あなたが子供に伝えたい内容との「ギャップ」はどれぐらいですか?




 あなたが、山登りを趣味にしている人だと仮定します。


 そんなあなたが、友達から、ある山に登ろうと誘われたとしましょう。その山に、あなたは登るでしょうか、それとも登るのは断るでしょうか。


 登るかどうかは、その山の風景やかかる時間、費用などでも決定されますが、大事なポイントは、あなたの登る技術や経験と、その山の難易度の比較ではないでしょうか。


 もし、あなたが、まだ山登りの初心者であれば、友達が誘ってきている山が初級者レベルで登れるか、あるいは中級者が楽に登れる難易度なら、その山に登っても問題はないでしょう。


 もし、中級者であれば、中級者レベルか上級者が楽に登れる山であれば、誘いに乗るでしょう。上級者であれば、上級者レベルの山でもどんとこい、ということになります。


 あなたが初心者なのに、上級者でないと登れない山を誘われても、とうてい登れる気がしないでしょう。たとえ登ったとしても、危険が高くなり、最悪の場合は遭難することもあります。


 私は、人に何かを伝える時は、この登山のたとえ話を思って伝えるようにしています。つまり、伝えたい内容と相手の心の状態とのギャップ、差を考えるということです。不登校の状況にある子供に、何かを伝える時は特に、そのことについて慎重になります。


 不登校の状況にある子供の、その心の状態は、たいていの場合、深く落ち込んでいます。自分はダメだ、将来は真っ暗だ、勉強しても無駄だ、友達ともうまくいかないと、いろいろと深く落ち込んでいます。


 そのような心の状態から考えて、あまりにもギャップが大きいことを伝えようとしても、初級者に対して上級者用の登山を勧めるのと、同じようなことになってしまいます。ギャップが大きすぎて、子供の心に全く入っていかないのです。伝えようとしていることが、本当に子供のことを思い、素晴らしいことであったとしても、正しいことであったとしても、子供にとってはとうてい受け入れられない内容だと意味がないのです。


 子供に何かを伝えようとする時、今、子供の心の状態はどうなっているのか、どれぐらい落ち込んでいるのか、元気をなくしているのかを確認しつつ、自分が伝えたい内容とのギャップがどれくらいあるか、考えてみてください。そして、ギャップがあまりにも大きすぎる場合は、伝えるのをもっと後にすることを検討してみてください。






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