不登校カウンセリングブログその1263.勉強でいい成績が出せなくても、得られるものがあります―「勉強が苦手」と苦しんでいる、不登校の子供たちへ―
- 不登校・引きこもりカウンセリング「エンゼルアカデミー」
- 2022年10月14日
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不登校の子供は、当然のことながら学校に通っている年齢なのですから、何らかの形で勉強と関わっています。その関わり方の中には、「いくら勉強してもいい成績が出せない。だから、勉強が苦手だ」という苦手意識を抱いていることもあるでしょう。不登校の状況に長くいると、勉強することから長く離れていますので、その苦手意識も強くなっているはずです。
そうした子供たちには、勉強で得られるものが、「いい成績」以外にもあることを、ぜひ知っていただきたいと思います。
勉強することによって得られるものとは何でしょうか?
まず、知識と思考力です。ある分野における知識が得られて、その分野に進む場合の土台が出来上がります。例えば数学。最初に算数、中学に入って数学を学び、それが、数学の分野に進むための土台になります。理科でしたら、科学の分野に進むための土台が出来上がっていきます。
たとえ、専門の分野に進まなくとも、生きていく上で役に立つ知識や思考力は得られます。数学などは、論理的思考力が培われますので、数学の専門分野に進まなくとも、生きていく過程で論理的思考力が約煮たします。
学歴も得られます。学歴が一生、通用するものとは思いませんが、社会の入り口では、選択肢が広がるという意味で、学歴は役に立ちます。
これら以外にも得られるものがあります。それは、勉強に取り組む際に得られるもので、克己心などの精神力です。
勉強することには、やはり努力が必要です。遊びのように、すべてが楽しいことばかりではありません。机に向かって一定時間、集中して取り組む必要がありますので、自分を律して努力しようという克己心が得られます。分からないことに取り組むことになりますので、忍耐力も培われるでしょう。何かに向かって努力しようという姿勢も得られます。これは、勉強に限らない話で、スポーツに真剣に取り組むことにも共通しています。
こうした精神力は、成績が上がらなくても得られるものです。点数が良かった、悪かったということでは、勉強によって得られる精神力は左右されません。むしろ、点数が悪かった、成績が上がらなかった方が、それを乗り越えて勉強に取り組むことになりますので、得られる精神力は大きくなるのかもしれません。
こうして得られた精神力は、後の人生において大きな効果を発揮します。社会に出たら、いろいろと乗り越えなくてはならないことに直面することになります。それにはたいてい、努力することが必要です。勉強で得られた精神力があれば、自分を奮い立たせて努力して、乗り越えられる可能性が高まります。
勉強にせよ、スポーツにせよ、自分を鍛えてきた人はやはり光るものを持っています。「この人は何か、普通とは違うな」という印象を受けます。そういう人は、それまでの人生のどこかで、自分を鍛えて精神力を培ってきたはずです。
「勉強しても成績が上がらない、結果が出ない」ということで自己否定感を抱き、苦しんでいる不登校の子供がいましたら、勉強することによって得られるものがあるということを、教えてあげてください。
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