不登校カウンセリングブログその1282.わが子が不登校になったお母様は、どうかご自身を責めないでください。
- 不登校・引きこもりカウンセリング「エンゼルアカデミー」
- 2022年11月2日
- 読了時間: 3分

わが子が不登校になって、ご自身を責めるお母様はけっこういらっしゃいます。大部分のお母様が、そうなってしまうように感じています。
「私の子育てが十分じゃなかったから、不登校になった」「しっかりと育てなかったから、不登校になった」
そのようにご自身を責めておられるのでしょう。
それに加えて、周囲の人からも、「あなたの子育てに何か問題があったからじゃないの」と言われたり、「不登校になるのは子育てに問題があるからだ」という世間一般の考え方を耳にしたりして、さらにご自身を責めてしまうことになるのでしょう。
お母様の責任感の強さから、そのようになってしまうことは分かりますが、どうかご自身を責めないでください。その理由は三つあります。
第一の理由は、しばしばブログやツイッターで書いておりますように、不登校の原因が子育てにあるという、単純な話ではないからです。不登校は本当に様々なことが原因になって起こります。いじめ、人間関係、クラスの雰囲気、勉強への意欲、等々が、時には絡み合って起こります。私が見ている事例で、単純に「子育てに原因がある」と思えるものはありません。
もちろん、何か子育てに課題がなかったかというと、そういうことはないでしょう。家族それぞれに、課題はあったでしょう。でも、それはすべての家庭での子育てに言えることで、そもそも100点満点の子育てはないと思います。だからといって、それが不登校になった原因に直結するわけではありません。
第二の理由は、お母様がご自身のことを責めている間、わが子の状況を正しくとらえることが難しく、またわが子を励まし、元気にさせるようなコミュニケーションができなくなってしまうからです。
心が揺れ動いている状態では、周囲の物事を正しくとらえることが難しくなります。また、そのような心から発する言葉によって、周囲の人を励まし、元気にさせることも難しくなります。
不登校の状況を変えるには、まず子供の心の状態をできるだけ正しくとらえ、その上で子供の心の中にある悩みや苦しみを軽くするような言葉を、かけていく必要があります。そのためには、お母様の心をできるだけ穏やかにする必要があります。
第三の理由は、子供を悲しませることになるからです。お母様がご自身を責めるあまり、「ごめんね、うまく育てられなくて」と子供に謝ってしまうことがあるでしょう。そのお気持ちはよくわかります。
ただ、そのように謝るということは、「あなたに対する子育てを失敗した。だからあなたはうまく育っていない」ということを、子供に伝えていることになります。その結果、子供がショックを受けるということが起こりえます。
お母様としては、そのような意図はないですし、純粋に、子供に対して申し訳ない、すまないという気持ちなのですが、子供にとってはショックになることがあるので、やはりご自身を責めるのはさけていただきたいのです。
わが子が不登校になってからしばらくの間は、ご自分を責めてしまって、自分でもその気持ちを止めることはなかなかできないかもしれません。ただ、時間がたって、心が落ち着いてきたら、ご自分を責めることをどこかで止めていただきたいと思います。
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