不登校カウンセリングブログその1308.宿題は何のために?勉強に意義を見出せていない不登校の子供の疑問。
- 不登校・引きこもりカウンセリング「エンゼルアカデミー」
- 2022年11月28日
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勉強に意義を見出せていない不登校の子供の疑問に、「宿題は何のためにやるの」というものがあります。そのような、不登校の子供に限らない疑問でもあるでしょう。
この疑問を、親御さんが抱いていることもあるようです。私が子供のころ、1970年代から1980年代にかけては、そのような疑問を抱く親はほとんどいなかったと思いますが、時代が変わって親の心情も変わり、宿題は何のためにあるのかという疑問を抱くようになっているようです。
宿題は何のためにあるのか、このブログで考えてみたいと思います。
まず子供は、非常に忘れやすい性質があるということを述べたいと思います。何か新しいことを学んで吸収する力は、大人よりもはるかに高いですが、その代わりに学んだことをすぐに忘れてもしまうのです。
わが子が幼い時に、英単語などたくさんの知識を覚えさせたのに、あっという間に忘れてしまっていることに驚いた親御さんも、いるのではないでしょうか。覚えていくはなから、片っ端に忘れていきます。
そのため、学校で学び、いったん覚えたはずのことを、子供はどんどん忘れてしまいます。勉強の多くが、前に学び、理解し、覚えたことに、新しいことを積み重ねていきますので、どんどん忘れてしまうと、新しく学んだことを積み重ねることができません。そこで、宿題によって、学校で学んだことをすぐに忘れないよう、定着させる必要があります。
このような宿題の意味については、ご存知の方もおられると思いますが、もう一つ、あまり知られていない意味があると、私は考えています。それは、与えられたことをこなす、ということです。そうした習慣を身につける、ということです。
これは宿題に限らないことでしょう。学校から与えられた提出するべき物を、期限内に提出するということも、そうした習慣を身につける経験になります。
そのような習慣が、何に役立つのかと疑問を持たれるかもしれませんが、社会人となって生きていく時に、そのような習慣が役に立つと思うのです。
社会に出たら、たいてい仕事を行うことになります。そのような仕事の多くに、おそらく期限が設定されているでしょう。その期限をしっかり守ることが、仕事をこなす社会人として求められることであり、信頼を得ていくことでもあります。
宿題をやらず、提出しなくても、学生時代であれば、その子が困るだけで済みますが、社会に出てやるべきことをやらなかったら、仕事で関係する人たちが困ることになります。
もちろん、学校で宿題なんてまったくやらず、提出もしなかったけれども、社会に出たら仕事をしっかりやるようになって、きちんとした社会人になった、というケースはあります。ただ、学生時代の習慣は、社会に出てもそう変わらないことの方が多いでしょう。与えられた宿題をこなして、きちんと提出するという習慣を、学生時代から身につけておいた方が、社会に出て仕事を任されるようになってから、混乱しないでしょう。
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