私は、不登校・引きこもりになりやすい子供たちは、感受性が高いと、これまでのブログでたびたび書いてきました。これは、必ずしもマイナスではありません。感受性が高いということは、他人の気持ちが良くわかるということで、たいてい優しい人に見られる特徴です。決して悪い人間性ではありません。
ただ、一つの課題があります。それは、他人からの影響を受けやすい、ということです。他人からの影響を受けやすいということは、他人からの悪意も大きく受け止めてしまうということで、他人からの言動に自分の心が影響され、下手をすると支配されてしまうということです。
子供がまだ十分成長していない時や、ひどいいじめを受けた時などは、大きく影響を受けてしまうのは、仕方のないことです。
ただ、他人の言動に、自分の心が影響されてしまい、支配されてしまう状況が続くと、主体性を失ってしまいます。主体性を失うということは、他人や周囲の環境から、影響を受けるだけの人生になる、ということです。
他人が素晴らしい人ばかりなら、そして素晴らしい環境ばかりなら、それでも問題はないでしょう。ただ、そういうことにはなりません。やはり、自分と合わない人とは出会いますし、もっとひどいと、犯罪ほどの悪はなさなくとも、他人が傷ついたり、困ったりする状況を喜ぶ、「悪人」との出会いもあります。また、逆境に置かれることもあります。
そういうことは、生きていてしばしばあります。そのたびごとに、その影響をまともに受けてしまい、落ち込んでしまっては、前向きに人生を歩んでいくことが難しくなってしまいます。
ですので、感受性が高い人は、どこかで他人や環境からの悪しき影響を断ち切ることが必要です。つまり、主体性をもって生きるということです。主体性をもって生きるということは、「自分は何をしたいのか、どうなりたいか」ということを明確にして生きる、ということです。
他人からのいろいろな言動によって影響を受けたことは分かった、環境によって影響を受けたことも分かった、それであなたは何をしたいか、どうなりたいか、ということです。心の持ち主が、自らの心を100%コントロールするということは、別の言葉で表現すると、そういうことなのです。
これは可能です。他人の言動によって心が乱れてきたら、心を平静にし、その言動を思い出しそうになったら、別のことで心を埋め、そんな言動にかかわりなく、どういうことをしたいのか、心にビジョンを描いていくことで、主体性を持って生きることになります。
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