不登校カウンセリングブログその689.不登校・引きこもりの子供たちに、「なぜ学校に行けないか」と聞かない方がいいですが、可能なら聞いてみてください。
- 不登校・引きこもりカウンセリング「エンゼルアカデミー」
- 2021年2月24日
- 読了時間: 2分
「わが子が不登校になっているけれど、なぜ学校に行けないのか、聞いてもいいですか」という質問を、親御さんから受けることがあります。不登校に関する本などでは、「なぜ学校に行けないのか、聞かない方がいい」と書かれています。私も、そう感じます。
どうして、「なぜ学校に行けないのか」と聞かない方がいいのでしょうか。
一つ目の理由は、「子供自身にも分からない」ことが多いからです。いじめが原因など、はっきりしていたら子供自身もわかっているのですが(それでも、親には言わないことはあります)、いろいろなことが絡み合っていて、また自分の心を十分に分析できず、なぜ学校に行けないのか、自分でもわかっていないのです。
自分自身でもわかっていないことを、親から聞かれても、答えることはできません。分かっていないし、答えられないのに、親からしつこく聞かれると、問い詰められていると感じてしまう可能性があります。そのため、親への信頼感を損なってしまうことになりうるのです。
二つ目の理由は、「親はやっぱり、自分を学校に行かせたいんだ」と子供に思わせてしまうからです。そう思わせてしまうと、「学校に行けない気持ちを、親は理解してくれない」と子供は親に対して心を閉ざしてしまう危険性があるのです。
ただ、こうしたことを踏まえたうえで、子供との関係を損なわないのであれば、聞いてみることはいいでしょう。それで、理由を話してくれることはありませんが、ダメもとで聞くのは構わないと思います。
問い詰めるニュアンスを出すことなく、軽い感じで「どうしていけないのかな?」と聞いてみて、それで答えないようでしたら、それ以上聞くことはなく、別の話題に切り替えてください。
子供とコミュニケーションをとっていくうちに、子供が自分の気持ちを整理できてきて、話してくれるかもしれません。あるいは、子供の気持ちがなんとなく伝わってくることもあります。
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