UA-139114584-1
top of page

不登校カウンセリングブログその689.不登校・引きこもりの子供たちに、「なぜ学校に行けないか」と聞かない方がいいですが、可能なら聞いてみてください。

 「わが子が不登校になっているけれど、なぜ学校に行けないのか、聞いてもいいですか」という質問を、親御さんから受けることがあります。不登校に関する本などでは、「なぜ学校に行けないのか、聞かない方がいい」と書かれています。私も、そう感じます。


 どうして、「なぜ学校に行けないのか」と聞かない方がいいのでしょうか。


 一つ目の理由は、「子供自身にも分からない」ことが多いからです。いじめが原因など、はっきりしていたら子供自身もわかっているのですが(それでも、親には言わないことはあります)、いろいろなことが絡み合っていて、また自分の心を十分に分析できず、なぜ学校に行けないのか、自分でもわかっていないのです。


 自分自身でもわかっていないことを、親から聞かれても、答えることはできません。分かっていないし、答えられないのに、親からしつこく聞かれると、問い詰められていると感じてしまう可能性があります。そのため、親への信頼感を損なってしまうことになりうるのです。


 二つ目の理由は、「親はやっぱり、自分を学校に行かせたいんだ」と子供に思わせてしまうからです。そう思わせてしまうと、「学校に行けない気持ちを、親は理解してくれない」と子供は親に対して心を閉ざしてしまう危険性があるのです。


 ただ、こうしたことを踏まえたうえで、子供との関係を損なわないのであれば、聞いてみることはいいでしょう。それで、理由を話してくれることはありませんが、ダメもとで聞くのは構わないと思います。


 問い詰めるニュアンスを出すことなく、軽い感じで「どうしていけないのかな?」と聞いてみて、それで答えないようでしたら、それ以上聞くことはなく、別の話題に切り替えてください。


 子供とコミュニケーションをとっていくうちに、子供が自分の気持ちを整理できてきて、話してくれるかもしれません。あるいは、子供の気持ちがなんとなく伝わってくることもあります。



 

最新記事

すべて表示
不登校カウンセリングブログその980.「学校に行けない自分は変な人間?」と問う不登校の子に、どう答えればいいのでしょうか?

ある親御さんが話しておられましたが、「学校に行けない自分は変な人間?」と、不登校になったわが子から聞かれて、どう答えていいか迷った、ということでした。そのように聞いてくるわが子のことに対して、いじらしい気持ちになってしまいながら、でも何か答えてあげないと、という思いにもなり...

 
 
 

Opmerkingen


bottom of page