愛するわが子へ、親が期待することは素晴らしいことです。間違ったことではないと思います。愛しているからこそ、こうなってほしい、こうあってほしいと期待するわけです。わが子に何も期待しない親の方が、「愛情をもっているのかな」と考えてしまいます。
ただ、わが子が不登校になって、それまでのわが子への期待を変えてきた、という親御さんもいらっしゃいます。それもまた、素晴らしいことだと思います。
勉強、頑張ってほしいと期待していたけれど、わが子が不登校になって、ちょっと期待が大きすぎたのかもしれないと思って、その期待を小さくしたという親御さんもいらっしゃいます。学校生活でさまざまなことに取り組み、頑張ってほしいという期待を、「学校に行ってくれているだけでもいい」という期待に変えた親御さんもいらっしゃいます。
期待を変えることで、無意識のうちに親の期待を感じ取っていた子供たちが、「自分のことを考えてくれている」と感じて、親への信頼関係を増すことがあります。中には、期待をプレッシャーとして感じ取っていた子もいて、そのプレッシャーが軽くなり、心も軽くなったというケースもあります。
わが子が不登校になって、必ずしも親が期待を変えなければならない、というわけではありません。親ご自身で考えてみて、変えた方がいいのかなと感じられる場合は、変えた方がいいのでしょう。「変える必要はない」と思われるのでしたら、そのままでいいのだと思います。何が正解ということではないのです。
いずれにしても、わが子の不登校という状況は、親御さんにとって、いろいろなことを考える機会でもあります。考えた結果、変えた方がいいと判断された場合は、変えていくことが、おそらく不登校の状況を変えるための正しい答えなのでしょう。
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