ツイッターで、不登校のお子さんがおられるお母様のツイートを拝見しています。お子さんにはできるだけ、不安な顔や泣きそうな表情を出さないように努めながら、心の中では不安な思いや泣いている様子を拝見して、「早く状況が良くなってほしい」と願っています。
そして、不登校への対応は、お母様ご自身の心の葛藤への対応でもあることを実感いたします。
不登校の状況にあって子供の心は不安定になって、そばにいるお母様に八つ当たりすることがあります。そんな時は、愛するわが子であっても、お母様の心は揺れるでしょう。一日中子供がくっついてくると、そういうことが必要であり、大事なことであるとわかっていても、ストレスが溜まってしまうこともあるでしょう。わが子の将来のことを考えて、不安にさいなまれることもあるでしょう。
不登校の状況では、もちろん子供たちの心は揺れ動きますが、そばにいるお母様の心もまた、さまざまに葛藤します。
お母様ご自身が、その心の葛藤に向き合い、どのようにその葛藤を解消していくか、そこに不登校の状況を変える重要なカギがあるように感じています。心の葛藤が大きい時、どうしても子供たちへの言葉に、その葛藤が出てしまいます。
例えば、「これからいったいどうするつもりなの?」という言葉。そう聞きたくなるお気持ちは理解できますし、親としては愛するわが子のことですので、将来のことを考えると不安になってしまうのも分かります。
ただ、多くの場合、その言葉を子供に投げかけると、たいていは子供はもっと不安になってしまいます。それは、その言葉に出てしまっている、親の不安な気持ちが子供に伝わってしまって、それまで以上に子供を不安にさせてしまうのです。
もしこれが、不安な気持ちという葛藤に向き合い、その葛藤をおさえて、「この子の将来は大丈夫。希望はたくさんある。幸福になっていく未来だ」と考えることができたら、子供への言葉は、そういう思いが込められた言葉になるでしょう。
その言葉をかけられた子供は、少なくとも自分の将来への不安を、ある程度軽くすることができるでしょう。その結果、不登校の状況が変わるきっかけとなります。
不登校の真っただ中では、心の中に葛藤があるのは当然だ、という反論をなさる方もおられるでしょう。ただ、人は、自分の心という王国の王様です。自分の心をどのような状態にするかは、自分に決定権があります。心のコントロール力です。そのコントロール力を使って、ご自身の心の葛藤をおさえていくことが、不登校の状況を変えるカギになるのではないかと感じています。
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