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不登校ブログその766.不登校の子供への共感は大事ですが、子供たちの心のすべてが分かるわけではない点、ご注意ください。

 私はカウンセリングの中で、不登校のご家族への共感が大事だと考えています。ご家族がどういう思いをしておられ、どういう悲しみや苦しみがあるか、そしてその悲しみや苦しみをどれだけ理解できるか、それが私の考えている共感です。


 なぜ共感が必要か、ということですが、ご家族が悲しみや苦しみを心の中に抱えた状態では、心が変わっていかないからです。私は、不登校の状況は、ご家族、特にお子様の心の状態が分かることによって、変わっていくと考えています。悲しみや苦しみに共感することで、それらが少しでも軽くなれば、心が変わり、不登校の状況が変わっていくきっかけになると思っているので、共感することを重視しています。


 ただ、共感し、心を理解しようとしたとしても、すべての悲しみや苦しみが分かるわけではなく、またその心の状態のすべてが分かるというわけではないとも思っています。ある人の心を、他の人が100%分かることは不可能でしょう。相手が子供であっても、100%は分かりません。


 心は、その心の持ち主の王国であり、誰にも干渉されません。また、広大無辺な領域であり、心の持ち主である当人にも、自分の心に何があるか100%つかんでいないのです。当人に分からないのに、他人が100%分かることはないでしょう。


 不登校への対応では、ご家族、特にお母様に、お子様の心に共感していただくようお願いしています。ただ、心のすべてが分からないからといって、悩んだり自己卑下の思いになったりしないでください。特に不登校の状況にある子供たちの中には、自分の心を隠そうとする子もいます。なおさら、心が分かりにくいでしょう。


 100%分からなくても、ある程度推測できたら、子供たちにどのように接したらいいか分かりますし、分かろうとする姿勢は、多くの子供にとって、「自分のことを気にかけてくれている」と安心感を与えることになるでしょう。



 

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