不登校直後、子供の心は混乱しています。不登校になったことで、「自分はダメだ」という自己否定感を強く持っている子もいます。不登校になるまでの過程で深く傷つき、その傷で苦しんでいる子もいます。さまざまな思いで、心が混乱しています。
その混乱した心のために、周囲の人、最も子供と接するお母様に、きつい言葉をぶつけてくることがあります。「お母さんのせいでこうなった」等の言葉をぶつけてくるのです。
不登校直後のお母様もまた、その心は混乱しています。愛するわが子が不登校になり、その苦しみをすぐ目の前で見なければならないのですから、お母様の心は非常に混乱します。加えて、「自分の子育ては間違っていたのではないか」という思いにとらわれますし、これから先、いったいどうなるのかという不安で心はいっぱいになるでしょう。
そうした心の状態のところに、わが子からきつい言葉をぶつけられてくるのです。お母様の心は張り裂けんばかりになるでしょう。最も辛い時期だと思います。
ただ、こうした時期を短くすることはできます。そのためには、
・暴力は受け止めないこと
・お母様がご自身の心をできるだけ平静にすること
・わが子の心を平静にし、安心させる言葉をかけること
です。
暴力を受け止めてしまいますと、お母様とわが子とのコミュニケーションが、暴力を中心としたものとなってしまいます。そうなると、どうしても混乱期が長引いてしまいます。「暴力は受け止めないし、暴力をふるうのなら話は聞かない」という断固たる姿勢を示す必要があります。
また、子供にとってお母様の心が揺れ動いていることは、辛い状況です。自分のために、お母さんの心が揺れ動いていると、自己否定感がますます強くなってしまいますし、将来への不安も強くなってしまいます。しかし、お母様がご自身の心をできるだけ平静にすることによって、子供は大きな安心感を持つことできます。
そのようなお母様の平静な心から発される言葉は、必然的に、子供の心を平静にする内容となるでしょう。その結果、親子ともどもつらい混乱期を短くすることができます。
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