不登校のお母様のお話を、カウンセリングやツイッターでよくお聞きします。そのお話の中で本当に感じることは、わが子が不登校になったという事実で、本当に多くのお母様が、周囲から否定され、傷つけられているということです。
「あなたが甘やかして育てた」
「過保護に育てた」
「放任しすぎた」
「毒親だから不登校になった」
そのような言葉は、本当にお母様たちを傷つけます。不登校になったからといって、その子がダメなわけでもなく、決して失敗や挫折ではないのですが、やはりその事実はお母様にとってはショックを与えるものです。
そのようにショックを受けている状態のところに、先ほどの言葉を投げかけられたら、お母様たちのショックはもっと大きくなってしまいます。不登校直後のお母様たちのすべてではありませんが、多くのお母様の心は揺れ動いています。これは、周囲の人が想像する以上です。
私が不登校カウンセリングで真っ先に心がけていることは、お母様が一生懸命なさってきた子育ては、不登校という状況で否定されるわけでないことを、お母様にお伝えして、その心をできるだけ穏やかにしていただくようにすることです。どうしても、「不登校=わが子の失敗・挫折」ととらえてしまいますが、まずその図式が違います。子供なりの理由があって、さぼりとか甘えで不登校になっているわけではなく、「不登校=失敗・挫折」というわけではありません。
百歩譲って、不登校がわが子にとって失敗や挫折としましょう。そのことによって、これまで一生懸命やってきた子育てが否定されるのでしょうか。まだ子供の人生は始まったばかりです。十代で不登校になっているのですから、平均寿命で考えるとまだ70年近くの時間が残されています。それだけ時間があれば十分、取り戻すことができます。途中経過にすぎないのです。まだまだ、子育ての結果うんぬんを評価できる段階ではありません。
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