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不登校カウンセリングブログその837.「これから先、何をやってもダメだ」と思い込んでしまっている不登校の子。「原因・結果の法則」は、すべての人に働きます。

更新日:2022年2月6日


 不登校の子供の中には、不登校の状況で先が見えない状況で希望が持てず、「これから先、何をやってもダメだ」と思い込んでしまっている子がいます。若いころ、特に思春期の頃は、特に感性が豊かな時期であり、自分や自分を取り巻く状況に深く絶望することもあって、そういう風に思い込んでしまう子もいるのでしょう。


 そのような時期が過ぎ去った大人からすると、「そこまで落ち込まなくても大丈夫」と思うのですが、感性豊かな若い時期は、いい意味でも「自己中心的」でもあるのです。自分が経験した苦しみや、自分が置かれた苦しい状況が、世界でたった一つのものであり、「自分は特別、苦しい状況にある」と思ってしまうこともあるのでしょう。


 不登校の子供に接する時は、まずそのように思ってしまいやすい時期でもあることを、理解しておいた方がいいのでしょう。そこを理解しておくと、「自分の気持ちを理解したうえで、自分にアドバイスしてくれている」と子供は考えてくれて、心を閉ざすことなく接してくれる可能性が高くなります。


 そのうえで、そういう子供には、「原因・結果の法則」を伝えたいと思います。「原因・結果の法則」とは、ある原因からある結果が生じる、という法則です。例えば、走るのが遅い人でも、毎日走るトレーニングをしていけば走るのは早くなります。ピアノが弾けない人でも、練習すればピアノが弾けるようになります。歴史なども、この原因・結果の法則が働きます。第二次世界大戦という結果には、そこに至った原因が存在します。


 「原因・結果の法則」は、努力するとそれに応じた実力がつく、という風にも考えられます。先ほど、走ることとピアノを弾くことの例を挙げましたが、それぞれ努力すれば、実力がつくという結果を生じています。


 もちろん、努力すれば何もかも叶うのか、というとそうではないでしょう。ある子が、自分はアメリカにわたって大リーガーになりたい、と願って、野球を始めたとしても、その努力によって願いが叶うかどうかはわかりません。あるレベルまで行くと、どうしても才能が関わってきます。誰も彼もが、イチロー選手や大谷翔平選手のようになれるわけではありません。


 ただ、野球についてはかなりのレベルに達することはできます。大リーガーにはなれなくとも、野球に関した進路に進むことは可能です。


 この「原因・結果の法則」は、その人の身体的な条件で可能な範囲内で、すべての人に働きます。「超一流」のレベルに達せるかどうかは、その条件が関わってきますが、努力すれば、実力はついてくるのは、すべての人に当てはまることです。


 「これから先、何をやってもダメだ」と思い込んでしまっている不登校の子には、この法則がすべての人にも当てはまり、過去、どんなに挫折して苦しい思いをしたとしても、現在、どんなに希望の見えない状況にあるとしても、今の状況でやれることから努力していけば、必ず結果が出てくることを伝え、理解してもらえたら、そのような思いが軽くなり、将来に希望が見えてくるかもしれません。


 ただ、伝えるべき状況の見極めが大切です。子供の心があまりにも傷ついている状態の場合、このようなことを伝えても、子供の心がはじき返してしまうことがあります。そのような場合は、まず傷をいやすような言葉をかけて、傷が癒えてから伝えてあげると、子供の心が受け入れやすくなります。

 



 

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