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不登校ブログその889.どうして不登校の子供たちは、あまり心の内を親に話さないのでしょうか。

 不登校になったわが子が、何を考えているのか分からないと感じているご家族は、多いのではないでしょうか。学校に行くのが嫌だ、あるいは行きたいけれど行けない、ということは不登校になったことから分かるものの、今、いったい何を考えているのか、思っているのか分からなくて、それが一層、不登校の状況に対して焦りや不安感を増すのではないでしょうか。


 まず、不登校の子供たちの多くが、心の内を聞いてほしいと願っています。すべての子供たちではないかもしれませんが、やはり心の中にある苦しさ、辛さ、失望感、不安感などを聞いてほしいとは思っているのです。ただ、それを親に語らない子供なりの事情があるのです。


1 思春期の特徴

 不登校になる子供たちの多くが、思春期の中にあります。そして思春期は、親から独立していこうという特徴があります。親のことが嫌いになったとか、嫌になったということではありません。親から独立していこうという時期なので、心の内を聞いてほしいと思いつつも、語りなくないという矛盾した状態にあるのです。


2 親に心配をかけたくない

 不登校になる子供たちは、他人に配慮する傾向があります。そのため、親のことを配慮して、心配をかけたくないと、自分の辛い気持ちや不安な気持ちを、あまり話さそうとしないのです。


3 不安な気持ちや自己否定感が強すぎて話せる状態にない

 大人でも、あまりにも心の中にあるマイナスの気持ちが強いと、しばらくは誰にも語れない状態になると思います。不登校の子供たちも同様です。不登校直後からしばらくの間は、不安な気持ち、自己否定感などのマイナスの気持ちが強すぎるため、聞いてほしいとは思いつつも、話せない状態です。


4 自分の心の整理ができていない

 これも「思春期の特徴」に含まれることかもしれません。大人のように、心の内を整理して、自分の心がどのようなものか、正確に把握することができません。そのために、自分の気持ちが自分でも分からないことがあるのです。そういう場合、親がいろいろ聞いても、「自分でもよく分からない」という返事が返ってくることがあります。


5 「親が聞いてくれない」と思い込んでしまっている

 不登校になる前後、親はどうしても、わが子に学校に行ってほしいと願うので、「学校に行きたくない!」という子供と衝突する傾向があります。

 その衝突の記憶がはっきりしている状況では、「親が話を聞いてくれない」と思い込んでしまっていて、しばらく親に心の内を話そうとしない状態になります。



 このような事情があって、不登校の子供は心の内を親に語ろうとしないのです。ただ、基本的には「心の内を話したいし、聞いてほしい」と願っていますので、まず心の内を共感し、聴くという姿勢を持っていたら、どこかの段階で話してくれるはずです。




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