わが子が不登校になり、実父・実母や、義父・義母に支えてもらったという場合もあれば、逆に責められたという場合もあるようです。支えてもらったという場合は、身近な人なので、不登校の状況にあるご家族にとっては非常にありがたいですが、その逆の場合、つまり責められたという場合は、非常に辛い状況となります。
これが知り合いでしたら、もちろん、辛いことは辛いですが、そんなにしょっちゅう会うわけではありませんので、精神的なダメージは限定的です。しかし、身近な家族、特に同居している場合などは、そのダメージは大きくなってしまいます。できれば、不登校についての詳しい事実を知っていただきたいところです。
昭和のころに学校に通っていた世代、それも昭和がさかのぼる世代ほど、不登校のことについて詳しく知らないでしょう。おそらく、「不登校になるのは、子供が弱いから、ダメだから」という認識や、「子育てがダメだから不登校になっている」という認識を抱いているのではないでしょうか。
そのような認識を変えていただくためにも、まず、
子供が弱いとかダメだから不登校になるのではなく、むしろ逆のことが多い
ことをお伝えしたいところです。
不登校になる子は、責任感が強くて、ぎりぎりまで一生懸命頑張るタイプが多く、そのため学校生活で少しずつ疲労が蓄積されても頑張ってしまい、不登校になるという傾向がよく見られます。また、感受性が高く、他人に配慮するタイプも多くて、クラスの雰囲気がちょっと殺伐としている場合、それが嫌になってしまって不登校になるということもあります。
むしろ、精神的にはしっかりしている子が多い印象を受けるのです。
それゆえに、
不登校のご家庭は、しっかりと子育てをなさっている
こともお伝えしてください。不登校のことをあまり知らない世代だと、「不登校=子育てに問題あり」ととらえてしまって、「あなたがしっかり子育てしていないから」と責めてしまいますが、そうではないことをお伝えしてください。
もう一つ、お伝えするべきことは、
子供の背中を押しすぎず、子供へのアプローチは子供の心の状態に合わせる
ことです。
「時間があるから、その間、勉強させないと」「家の中に閉じこもってばかりいないで、外に連れ出さないと」と考えてしまって、子供(孫)にアプローチしてしまっては、かえって逆効果です。子供が心を閉ざす危険性もあります。
そうした、子供へのアプローチは、あくまで子供の心の状態を考慮し、その状態に合わせるべきです。そのことをお伝えしてください。
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