不登校・引きこもりの状況にある人は、「自分には何もない」と思っておられるのではないでしょうか。学校にも行っていない、友達もいない、学歴もない、特に引きこもりが長い人であれば、働く場もない、キャリアもない、と、何もないと感じて、落ち込んでおられるのではないでしょうか。
これまでのブログでたびたび、書いてきましたが、不登校・引きこもりの状況にある人でも、まったく何もないというわけではなく、必ず残されているものはあります。宝物があります。
その一つが、今回ブログでとりあげるもの、すなわち、不登校・引きこもりの経験です。日本全国には、不登校や引きこもりの状況にある人はたくさんいます。そういう人たちに対して、不登校・引きこもりの経験がある人の存在自体が、宝物だと思うのです。
不登校・引きこもりの経験がある人は、その状況にある人の気持ちが分かります。苦しみが分かります。その思いに共感することができます。これはとても、大きなことではないでしょうか。
私は、不登校・引きこもりのカウンセリングをしていますが、私個人はそうした経験がありません。不登校・引きこもりの人と会い、そういう人やその家族の書いた書籍・資料を読み、あるいはネットで不登校・引きこもりの人や家族のブログなどを読むことでしか、不登校・引きこもりの状況を知ることができません。直接の経験がないのです。それを補おうと勉強は欠かせないのですが、経験することはもう不可能なのです。もし、直接の経験があれば、それはそれで苦しいでしょうが、今は大きな宝物になっているだろうな、と感じることはあります。
不登校・引きこもりの人にとっては苦しみでしかないかもしれませんが、その経験は大きな宝物です。日本全国にこれだけ不登校・引きこもりの人が多い時代、その経験は本当に大きな宝物なのです。何もないと思われるかもしれませんが、そのことは知っていただきたいと思います。
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