不登校・引きこもりカウンセリングでは、お母様に、大きく分けて二つのことをアドバイスしています。
一つが、お子様の心の状態を踏まえた、コミュニケーションにおける言葉についてです。お子様が、不登校や引きこもりという経験によって落ち込んでいたら、励ます内容の言葉を、生きる意味がよくわからず、そのために不登校や引きこもりになっているのでしたら、生きる意味を伝える言葉を、それぞれアドバイスしています。
不登校・引きこもりになっている子供たちの心の状態を変えていくことが、不登校・引きこもりの解決の中心となります。そして、心の状態を変えるには、周囲、特に、最も子供と接するお母様の言葉が重要になります。
エンゼルアカデミーのカウンセリングでは、子供たちが「そっとしておいてほしい」と思っていない限り、お母様に、積極的に子供たちとコミュニケーションをとっていただき、言葉をかけていただくことをアドバイスしています。そのため、コミュニケーションの中心となる言葉が重要になるのです。
ただ、言葉だけが、不登校・引きこもりの解決において重要なのではありません。言葉を伝える人、すなわちお母様の心の状態もまた、重要になります。心は目に見えず、忙しい現代の人々は、心にあまり意識を払うこともなく、また心の力を知ることもほとんどありません。しかし、心には大きな力があります。その力をどのように発揮して、不登校・引きこもりの状況を解決していくかが、もう一つのアドバイスの柱です。
心には環境や人生を創造する力があります。そして、その力は、日常生活の中では私たちが知覚できない「潜在意識」に秘められているのです。潜在意識の対になる意識が、私たちが知覚できている「表面意識」です。その表面意識をできるだけ穏やかにし、その意識の中で不登校・引きこもりの状況が解決されていくビジョンを、何度も何度も繰り返し描くことで、そのビジョンが潜在意識に落とし込まれていきます。そうなりますと、表面意識の8倍、9倍の大きさの潜在意識が、解決に向けて動き始めます。
私たちは言葉を発する時、表面意識だけではなく、潜在意識からも大きな影響を受けます。潜在意識の影響の方が、大きいと言えるでしょう。よく、自分では意識していないのに、ある言葉を発することによって、相手を怒らせることが人にはありますが、潜在意識の中に、相手を見下したりバカにしたりする思いがあり、それが無意識に言葉となって相手に届いてしまうのです。
潜在意識を、自分が望む方向、すなわち不登校や引きこもりを解決する方向にもっていくことで、子供たちへの言葉に、影響力が出てきます。不登校・引きこもりカウンセリングで、子供たちにかける言葉をアドバイスするのですが、それをそのまま子供たちに伝えて、子供たちの心がすぐに変わるわけではありません。かける言葉と、その言葉を発するお母様の潜在意識との間にずれがある場合、言葉がカウンセラーからの借り物の言葉となってしまい、子供への影響力が出てこないのです。
心を平静にして、不登校・引きこもりの解決のビジョンを、何度も心に描いていただくことが、不登校・引きこもりカウンセリングのアドバイスで重要なことになります。
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